出版社・編集者が喜ぶ「面会のお作法Best3」
突然ですが、あなたの学生時代のあだ名は何でしたか?
私は「チェリー」と呼ばれていました。
チェリーの由来は、私が23歳までチェリーボーイだったから、、、。
当時はパワハラもセクハラもない時代。
そのため、ど直球で「チェリー」と呼ばれていました。
そんな私ですが、実はコンビでもありました。
はい。Wくんという、もう一人のチェリーがいたのです。
僕らが一緒に歩くと、まさにチェリー(さくらんぼ)そのもの。
二人そろって「チェリーボーイズ」と呼ばれていました(笑)。
しかし19歳になったとき、Wくんは新しく買ったケミカルウォッシュのジーンズを穿いて言いました。「オレは20歳までに彼女を作る」と!
私と同じチェリー。しかも私よりも小太りの彼を見て、「決意だけで彼女ができるなら苦労はしない」と思ったことを覚えています。
でも彼は決意とともに行動も変えたのです。
例えばコンパ。
これまでは完全に受け身だったにも関わらず、決意後はまるで執事になったかのように前向きに、動く動く。
女性が飲み物をこぼしたらさっとハンカチで拭く。
空調の流れを先読みし、「寒くない?」と声をかける。
会話が始まり、「食べることが好き」と言われれば、「この前できた○○って店が美味しいらしいよ」、「ドライブが好き」と聞けば、「今度、みんなで山にバーベキューでも行かない?」のように女性の話題にすべて反応。
顔のブスさはあるものの、すべてを好意的に反応しようという姿勢がウケ、徐々に女性陣に溶け込むようになっていきました。
そんな変わりゆくWくんに、焦りを覚えた私、、、。
「やばい。このままでは『ひとりチェリー』になってしまう」という嫉妬にかられ、ついに禁句を言ってしまいました。
「そんなに媚びてまで彼女が欲しいのかーーーっ!」
Wくんは、はっとした顔を私を凝視。そして5秒間の無言、、、。
その後、広場の鳩が一斉に飛び立つくらいの音量で言いました。
「だが、やる!!!」と。
その姿はまるで岸辺露伴。
ジョジョの奇妙な冒険第4部に出てくる岸部露伴の名セリフ「だが、断る!」をチェリーに応用したかのようでした。
その後、立ち去るWくん。その場に立ちすくむ私、、、。
この瞬間、私の『ひとりチェリー』が確定したのです。
「備えあれば憂いなし」と昔からいうように、事前準備はどんな分野でも成功を引き寄せます。それはWくんの恋愛はもちろん、あなたの出版も同じです。
私は普通のサラリーマンですが、様々な事前準備を行い、結果、9冊のビジネス書出版に成功し、数々のメディアにも出演しました。
そこで今回は出版社や編集者にお会いする際に使える事前準備の「面会のお作法Best3」をお話ししたいと思います。
ぜひあなたが編集者と面会する際に使ってみてください。
●面会のお作法①手土産を持っていく
ちょっと疲れたときなどに、気の利いたおやつがあると仕事が捗るものです。それはもちろん編集者も同じ。
ベストセラー作家はこのことを知っており、出版社に行くときに編集部はもちろん、営業部にも手土産(お菓子)を持っていく人が本当に多い。
編集者は別にお菓子が欲しいわけではありません。もちろん賄賂になびくわけでもありません。でもなぜかお菓子をもらったことがある人の方が良いイメージが記憶に残り、結果、その人と仕事をしてしまうもの。
気持ちの良い人・印象の良い人を選ぶのが人間の性だと私は思います。もちろん仕事の質が良いのは大前提なのでご注意を。
●面会のお作法②相手の作品を読んでおく
作家志望の新人に多いのがこのミスです。
あなたはお会いする編集者の作品をきちんと読んでいますか?またその作品に対しての意見をきちんと持っていますか?
相手のことをきちんと知りもしない人と一緒に仕事をしたいとは、誰も思わないですよね。編集者ももちろん同じです。
チェリーボーイズのWくんは徹底的に相手のことを知ろうと猛勉強していました。そしてその前向きな姿勢が実を結び、彼女をゲットできたのです。
「自分のことを知って欲しい」「自分の本を出してほしい」という、自分が自分が!ばかりでは相手が逃げてしまいます。
そうではなく、しっかりと事前に相手の作品を読み、ほれ込んでおくくらいがちょうどよいお作法です。
●面会のお作法③お礼状を書く
いざ面会が終わったあと、あなたは何をしますか?
何もしない人は論外。お礼メールを送るという人はちょっと残念な人です。
作家は文筆家とも言うくらいなので、ぜひお礼状を出しましょう。
礼状と言っても手紙でなく、葉書きで十分です。ただし面会の翌日に届くのがベター。
メールでお礼を言う人はいますが、お礼状を出す人は100人に1人もおりません。だからこそ価値があります。
オススメはグリーディングカードで100年以上の歴史を持ち、世界中で愛されている「Hallmark」の葉書き。切手は季節限定の絵柄にしたいところです。
編集者は1日に数十人会うこともある職業のため、あなたと同じレベルで覚えてくれているとは限りません。でもお礼状を出せば、「あっ、葉書きの人だ」と覚えてもらえること間違いなしです。
●まとめ
「チャンスに出合わない人間は一人もいない。それをチャンスにできなかっただけである」と、アメリカの実業家のアンドリュー・カーネギーは言いました。
冒頭のWくんは彼女を作るために事前準備を行い、見事チャンスをつかみ取りました。あなたの出版も同じです。
何の準備もなく、ただ面会に行くだけでうまくいくのは一部の天才作家だけ。自分は天才ではないと思うのであれば、面会のお作法を事前準備しましょう。
私は普通のサラリーマンですが、この作法のおかげで9冊の本を出すことに成功しました。
私より優秀なあなたなら、もっとうまく出来ると私は確信しています。
少しでも多くの方のお悩み解決のため頑張ります。 いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!