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石引読書会

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石引商店街にある「石引パブリック」の読書会で知り合った皆さんに面白い本を紹介していただくマガジンです。(今のところ) ※石引パブリックの、本屋・カフェ部門は2022年12月で終了…
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2023年3月の記事一覧

3/14読書会「ぼけと利他」簡単なレポートと次回「べリングキャット」のお知らせ

メーリングリストでお知らせしていた、ボケと利他の読書会、無事終わりました。(メーリングリストが迷惑メールフォルダに入ってしまっている方もいるようです。この後対処法をご連絡いたします。)

7人のご参加となりました。
この本は往復書簡という形で書かれており、お手紙に対してそれに触発されてお手紙で返す、という方法でやりとりがなされています。読書会でも、この本を読んで触発されたことを話しつつ、話を広げつ

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書評:福間良明『「勤労青年」の教養文化史』(岩波新書、2020年)

 私が通っていた高校には、定時制の夜間部があり、そのため教科書を机に置いていくことが禁じられていた。グラウンドには照明があったが、部活動は夕方には終了して帰らなければならなかった(私自身は部活動には参加していなかったが)。入れ違いでやってくるはずの夜間部の学生と話したことはない。高校生の私にとって、彼らは影のような存在だった。

 本書は、戦後日本の中卒労働者が、青年団の講座や定時制高校で勉強を継

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