ファーストチェス理論って本当なの…?正しい直感の3つの考え方とは!?
「ファーストチェス理論」
みなさんはお聴きになったことがありますか?
ファーストチェス理論とは、チェスの名人が「5秒」で考えた手と「30分」かけて考えた手を比較したとき、86%が同じ手だったという結果から名づけられた理論をいいます。
直感の重要性を解説するときによく取り上げられる事例です。
しかし、直感をただ何も考えずに見たものだけで判断することだと考えると危険です。
なぜなら、直感が使える場面は限られているから。
今回は直感への正しい考え方、直感が使える場面を簡潔に解説していこうと思います!
それでは見ていきましょう!!!
◆ 論理的思考の積み重ね
直感は論理的思考による解釈の積み重ねで起こる思考の飛躍であり、あくまで論理的思考がベースになります。
直感と論理的思考は全く別と思われがちですが、直感の土台になるのが論理的思考であるということ。
漠然と直感ばかり繰り返しても、直感の精度が増すことはありません。
むしろ直感にばかり頼ってしまい、その中で成功体験だけ注目してしまうと大きな失敗につながりかねません。
五感で感じたり、学んだりしたことを詳しく調べて理解し、フィードバックを何度も重ねていく必要があります。
◆ ルールが固定
では、どんな場面でも論理的思考を積み重ねていけば直感は効果を発揮するのか?
直感が効果を発揮するのはルールが決まっている、つまり制限がある中でこそ有効性が見られます。
例えると、囲碁やチェスなどのゲームがわかりやすいのではないでしょうか?
過去に起こった事象と変わらない環境だからこそ、思考の飛躍が起こっても論理的に正しくフィードバックしていれば正確な判断になります。
ファーストチェス理論の研究も、チェスというルールがある中で行われた実験であるためその有効性が見られたにすぎません。
◆ 自分の専門分野のみ有効
では、ビジネスなどルールが変わりやすい事象には直感が有効に働くのでしょうか?
知識や経験があり、1つのことに対して多角的に見れる経験則がある場合のみ直感は有効に働きます。
人が長年経験したり膨大な知識を持つことは限られている、つまり直感が効果を発揮する範囲は限られるということ。
アップル元CEOスティーブ・ジョブズやAmazonCEOジェフ・ベゾスでさえ未来のモビリティとして期待されたセグウェイの繁栄を見抜けませんでした。
それは、セグウェイやモビリティに対する知識や経験が乏しかったから。
世界に大きな影響を与える偉大な経営者でも直感が外れることが多いので、その使い方は慎重にしなければいけません。
◆ 終わり
最後まで読んでいただきありがとうございました!!!
ノーベル経済学賞をとった心理学者のダニエル・カーネマンの著書「ファスト&スロー」にて、速い思考(システム1)、遅い思考(システム2)について解説していました。
人は初めに速い思考をした後に遅い思考をする、つまり直感による思考をまず先に行います。
人は考えることが苦手であるため、どうしても直感に頼ってしまいがち。
だから正しく使っていかないと、大きな損失になりかねません。
しかし、正しく使えば大きな効果を発揮するため、今回の3つのポイントを元に使っていただけたらと思います。
それではまた次回に!!!
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