恵まれない環境、ハンデのある環境から這い上がるために必要なこと ~這い上がるための戦略~
私は、現在のチームの監督になり5年目になります。
その中で色んな選手を見てきましたし、明豊高校、久留米大学、JR九州など選手時代からプロや企業に進んだ選手、志半ばであきらめた選手、など色んな選手を見てきました。
最近は自チームや他チームの選手と話す中で、上を目指したいという言葉を聞きます。
基本的に私が相談に乗ったり、話している選手はクラブチームの選手、独立リーグの選手、国公立大学の選手などが多いです。
ハンデのある環境でプレーする選手です。
そしてその環境から這い上がりたいという想いを持った選手です。
私自身がクラブチームから企業チームに移籍したのもありますし、監督として色んな経験をしたので、還元したいという想いからよく相談に乗ります。
そんな相談に乗っている中で、自分なりに考え、這い上がるために必要なことは何か?という事をこの記事で共有したいと思います。
~這い上がるための絶対条件~
1.環境を言い訳にしない
2.自分で考えることができる
3.継続する
4.目標達成までのプロセスがしっかりとある
5.日記をつける
1.環境を言い訳にしない事
これは、絶対条件です。
環境が良ければ自分は力が出せるとか、成長できると思っている選手は、絶対に伸びません。
投手で「バックの守備が良くなれば自分は、もっといい成績が残せてプロに行ける」
と思っているのなら大間違いです。
レベルの高い対戦相手であれば打てるとか、相手のレベルが低すぎて打てないとかいうバッターも論外です。
上のレベルに這い上がる人は、どのような環境であろうが言い訳せずに、自分がどうすれば成長できるか考えて、努力しています。
2.自分で考えることができる
どうすれば上手くなれるか。
どうすればもっと強くなれるか。
どうしたら上のレベルでプレーできるか。
どうしたらプロ野球選手になれるか。
考えればわかること、調べればわかることは山ほどあります。
本気で目指しているのであれば、そのぐらいのことは自分で調べておくべきではないか?と思うこともあります。
分からないことは、自分で調べて理解して、自分なりに考える。
自分の今置かれている立場から、どうすれば叶うのか考える。
そんな人が這い上がれると思っています。
〇考えに考えた、工藤の企業チーム移籍戦略
自分は考える事に関してはずっとやってきました。
大学生の時に今のチームに入り、そこからJR九州に入れたのは、ただ結果を残したから、速い球を投げたからではありません。
まず、企業チームに入るためには、企業チームの打者を
”完全に上回って抑える事”が重要だと考えました。
ジャイアントキリングを起こすだけでは移籍できません。
クラブチームがジャイアントキリングを起こすときは、よく起こる”ハマる”現象というのがあります。
なぜかタイミングが合わず、ヒットが出ない。
強い当たりが正面を突く。
こんな状態をハマると言います。
しかしそれは、企業の打者を上回ったわけではありません。
あくまで”ハマった”だけなんです。
ハマった相手投手を企業チームは獲りたいか?と考えると獲りたいと思わないなと考えました。
企業チームが獲りたいと考えるのは、完全に抑えられたと感じる投手だと思います。
抑えられたと感じるのは、やはり”三振”だと思いました。
そこで、大学3年の時からスピードアップとストレートの伸びを常に意識しながらトレーニングや練習に取り組みました。
そして九州三菱自動車(都市対抗に出た翌年)を相手にイニング以上の三振を奪い、球速も149キロを8回に計測したため、注目されるようになり、JR九州への移籍を果たしました。
完全に戦略通りに行きました。もちろん半端じゃないトレーニングをしましたが。
このように、考えれば今自分が何をすべきなのかわかると思います。
人から言われたことだけで、考えずにこうすればいいと思い込む人は、一度徹底的に考えるべきだと思います。
3.継続する
継続は力なりという言葉がありますが、その通りだと思います。
なんでもかんでも続ければいいということではありませんが、一度やってみて続けてみて、その中で自分で考えて取捨選択するというのが、自分の考えるベストのスタイルです。
よく、プロになります!と宣言して、その時はテンションが上がって頑張るものの、少しうまくいかないとすぐに続かなくなる人を沢山見てきました。
続けることで習慣化しますし、習慣化して毎日続けることで改善できるものだと思います。
そして続けるための一番の秘訣ですが、一度辞めてしまってももう一回始める事です。
人間ですので、どうしても続けたくてもやめてしまったり、体調や周りの事情で中断せざるをえないときもあります。
そんな時にもう一度始めることができれば、続けられるものです。三日坊主でも、もう一回三日坊主になってもいいという気持ちで始めてみるということが大事だと思います。
4.目標達成までのプロセスを考え、行動すること
よく宣言すれば夢は叶うという言葉を目にしますが、自分はただ宣言して、行動すればいいかというとそうではないと思っています。
例えば、かなり複雑なプラモデルを作りたい!!と思って、宣言したとします。
プラモデルを買って、よしやってやるぞといきなり作り出したとします。
絶対に完成しないですよね!
きちんと説明書を読んで、道筋を立てないと完成しないです。
どっかで迷子になって挫折して途中で辞めて終わりです。
プロ野球選手になると宣言して毎日がむしゃらに練習しても、本当にこれで自分はプロ野球選手になれるのか?と信じられなくなり、途中で挫折して辞めます。
これと一緒です。
宣言するだけでなく、そのために今の自分の持っている力をしっかり把握して、何が必要なのか、そのためにはどのようなトレーニングや練習をすべきか、どのような道筋をたどれば今いる場所から行けるのか。
しっかりとリサーチをして、計画を立てることも必要です。
ただし!!
計画を立てただけで、行動をしなければ絶対に這い上がれません。
さっきのプラモデルの例で言うと、プラモデルを作りたいと宣言して、いきなり作る人のほうがまだいいです。
買ったはいいけど作らない人が多いこと・・
行動することは、すべてにおいて最も大事なことだと思います。
両方が這い上がるためには大事です。
5.日記をつける
人生なんでもそうですが、うまくいかないことが多いです。
目標が大きければ大きいほど、真剣であればあるほど、苦しみや悩みも大きくなります。
日記をつけることは、自分と向き合うことです。
人に言えない本音もされけだすこともできます。
這い上がるためには、常に自分を鼓舞しなければなりません。
弱い自分とも向き合わなければなりません。
日記をつけなければ、自分がどんなことに悩み、どうやって解決してきたか忘れてしまいます。
だからこそ、自分のたどってきた道をたまに振り返って、今後の引き出しにすることが重要だと思います。
最後に
以上が自分の考える這い上がるために必要なことです。
何事にも当てはまるかなと思いますし、当たり前のことだと思います。
しかし、当たり前のことを当たり前にできない人がほとんどだと思います。
それができれば、どんな環境からでも這い上がれると自分は信じています。