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ピュアオーディオ、ホームシアター、ヘッドホン、PA(音響)、カーオーディオのそれぞれ

ちょっと今回は、変わった記事を書いてみることにしました。

「音の世界」は色々ありますが、私が関わってきた音を聞く環境のそれぞれについて書いてみようかなと(「音世界」といっても、自然音とかではなく「音楽を聴く」「その周辺」という意味でですが)。

「ピュアオーディオ、ホームシアター、ヘッドホン、PA(音響)、カーオーディオのそれぞれ」、まぁ、これに映画館DTM、Studioなどもあるかとは思いますが、それぞれ用途別で目指しているものや使う機材も違ったり、かぶったり色々ですよね。

といっても、基本的には、なんらかの機材を使うエレクトリックな方の話です。「聞く立場」という観点から書いてるので、楽器系統は外してます。

こういう観点で書く人は少ないですし、それぞれの用途での「音世界」の経験、「音楽体験」を持っているという人も少ないかもしれませんしね。

私は、好奇心旺盛なのと、趣味や仕事でこれらを全部やってきた経験があるので、ちょっと書いてみようかなと思った次第です。

まず、前提として、どれが優れているとかの優越論で分類しているわけではありません。ただ、音の世界にも幅や用途がありますので、そういう観点で書いてみるのも面白いかなと思ったまでです。

ですから、私的には、皆さまが楽しまれているそれぞれの環境や音世界を楽しむことが一番だと思っています。

ということで、今回は、まずは、その大枠を分類して、簡単にまとめてみようかと。

1.ピュアオーディオ

聞き手、対象は1人。頭一つの位置も追い込んでリスニングポイントも絞ってやる世界かなと思います。ここは私も仕事ではありませんが「聞くことに特化している」だけあって、やはり音は良いですし、私の場合、ここが基準ですし、もっとも「良い音」の世界だと思っています。

これは別途記事化する予定ですが、「部屋(調音)」、「電源」、「機材」これらの組み合わせで創る音世界といえますし、嗜好性も強いし、好みや個性の幅がでる世界かと。

音の補正は、機材でやるよりは(というかハイエンドにはそういう機能がないことが多い)、部屋そのものやその他でやるケースが多いですかね。ここがホームシアターなどとは決定的に違っているところかもしれません。

よい環境が整えば(というか、それを創ることができれば、かな)、聴いてるだけで「幸せ」になれる世界でもありますね。

私の意見では、きちんと仕上げてゆけば、ホームシアターよりも空間性とか立体感も出せますし、音楽聞くにはほんとに良いものだと思います。

ただ、最近は、少し廃れてきてますかね。

多分、お金も手間もかかる世界なので、今の時代にはあまり合わないんでしょうかね。しかし、オーディオを追求している人がだす良い音は、もっといろんな人に経験してほしいなと思うことはありますね(設置しているのは、個人宅ですし、販売店も敷居が高い感じのお店も多く、聴く経験があまりできないので、その差を感じる機会も少ないでしょうし、広がらないのかもしれませんね)。

2.ホームシアター

これは「映画館」から始まったんでしょうが、聞き手対象は4-5人くらいでしょうか。これも部屋から始めるべきかもしれませんが、多くのAVアンプには音の調整機能が搭載されていますし、機材側でイコライザーとかで補正するのが一般的ですので、そこはピュアオーディオとは少し違ってますかね。

5.1chとか7.1chとか、アトモスとかそういうのを使いますが、中心は映画とかですし、2chスピーカーとは違った難しさがありますね。

どっちかというと、音の迫力みたいなのを追求する傾向が強いですかね。私は、そこが若干苦手ですね(IMAXとか、私にとっては、音の拷問みたいなところがある…苦笑)

うちの自宅では7.1chで組んでますが、ソフト側が「うるさい音」に、ふっていることが多いのもあってか、映画はともかく、「音楽のライブもの」は、結局、2chにしてみます。

そもそも映像もあるので、音の考え方もオーディオとは違ってますね。

3.ヘッドホンやイヤホン

今は、これもかなり普及してますし、深い世界ですよね。私は、そこまで追求していませんが、それでも、年に数回くらいは専門店に行って、はやりの傾向とかは調べてます。

ただ、自分的には、やはり、テクニカとかShureとか、若干モニターよりのものを選んで買ってしまいますね。

冒険したこともありますが、個性と偏りはイコールの部分もあるので、気分を変えるのに使うくらいで、手堅い方に行ってしまいます(笑)。

4.PA(音響)

私の本業でもありますが、こちらは大人数で不特定多数が対象

どっちかというと、「まんべんなく」聞こえるようにするのがポイント。

実際のところ、その意味ではピュアオーディオなどと比較した場合、妥協の産物ですし、建築的な環境による残響特定や環境要因に合わせて、調整して利用する考えです。

これは、機材による補正は基本ありの世界ではあります(というか、積極的に利用する考えが主流)。ただ、小規模施設でイコライザーなどを入れない場合は、SPの設置位置や角度で調整したりします。それだけでもかなり音は変わります。

会場のサイズによっては、物理的な距離による影響を小さくするために、リアスピーカーなどは、距離などに合わせて、ディレイを入れて補正したりもします。

後は、残響の干渉を軽減して、聞こえやすくするために、「ラインアレイ」スピーカーのような制御型のスピーカーを利用することもあります。

完成形の基本は「何に使うか」という用途に合わせて、という側面が重要ですね。

ここはほんとうに幅が広いです。音楽寄りのことが多いですが、講演など声よりのこともありますし、ほんとに様々です。その意味でも「用途」から逆算することになります。

ただ、私の場合、「感動」というところに焦点をあてるところは同じですかね。

SPが複数あるからといって、いわゆるサラウンドっていうことはあまりありません。ミニシアターをやった際はサラウンドにしましたが、Wooferを入れることはあっても、2chの拡大版です。

ちなみに、音響の機材も年々高音質化してはいますが、それでも、音質そのものは、StudioやDTMで使っているミドルクラスの製品の方が音が良いです(まぁ、そもそも自宅で使うには音が大きすぎるし、アンプなども、それ自体でファンなどの音がするものが多いので、自宅では使えないと思います)。

耐久性や可搬性、設置器具や金具などにも配慮しないといけませんので、そことの兼ね合いでそうなるのはあると思います。

余談ながら、私は、音響のオペレーターではありません。その会場とか建物に元々設置されている方の機材、音と映像機器の設計・施工、設置やプランニングですので、イベント当日に機械を操作するわけではありません(たまに頼まれてやる場合もありますが)。

5.カーオーディオ

これも妥協の産物といってよいかと思います。環境が厳しい中で音を聞くわけですから、これは仕方がないことだと思います。

最近のは、むかしよりは音がよくなってますが、そもそも車なので、構造的にもオーディオ的な意味での「良い音」というは難しいところがありますが、カーステとしての「良い音」みたいなのは当然あるかと思います。

車の中だからこそ、「音を大きくすることができる」とか「通勤の時に聞く」とか、もちろん、それはありありですから、カーオーディオを否定しているわけではありません。私も車の中で音楽を聴くのも好きですから(笑)。ただ、危ないし、疲れるので、あまり音は大きくはしませんが。

個人的には、ただでさえ雑音が多い中で聞くので、長時間聞いても聴き疲れしない方向で調整して使っていますね。

6.DTMや商用音楽スタジオ

これはモニターとしての用途ですから、聴いて心地よいリスニング向きではない、という部分はあるかと思います(もちろん、そうでないものもある)。

ソニーの定番のMDRとかのヘッドホンもそうですが、どっちかというと、「あら捜し」とか、そういう方向性にふってある製品が多いとは思います。

商用スタジオや宅録ではニアフィールドモニターSPを使うことが多いですが、あれって、SPとの距離が近い方が、部屋の環境要因を受けにくいことへの配慮もあって、「ニア」なのもあるのかなと思います。作業しながら聞きますしね。

後、ニアフィールドスピーカーは、パワードのものが多いのも特徴かもしれません。

それと、最近、ハイレゾ音源とかをニアフィールド聞くのがはやっていたりしますが、それって、これらのモニターSPが現代的な音の方に振ってある製品が多いからなのかなと思ったりすることもあります。

後は、接続端子が複数あって、接続がシンプルなのもあるかもしれませんが。

ニアフィールドSPって、ピュアオーディオほどお金がかからないのに、音そのものは「良い音」のものが多いので。

実際、10万台くらいのピュアオーディオ製品を買うなら、ニアフィールドの方を選択肢にするのは全然ありだと思いますね。

ただ、ピュアオーディオのような人間味や、音の奥深さ、いい意味での緩さみたいなのがないことが多いので、私的には、少し窮屈に感じることあります(笑)。まぁ、そこはやはり「業務寄り」「制作寄り」に創られているんだと感じることはあります。

7.その他

その他、店舗BGMとかカラオケとかもありますが、その辺りは、聴くためにあるというわけではないと思いますので、今回は除外(笑)。


こんな記事を読んでくださってありがとうございます。まぁ、「こんな考え方もあるんだな」ということで(笑)

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