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病院は囲い込みをする傾向がある~医師は神様ではない

病院は「囲い込み」をすることがあります。人によっては「飼い殺し」というきつい言い方をする人もあります。

ようするに、他の病院へ行かれないように、薬などで繋ぎ止めて、長く自分の病院へ通い続けてもらうために仕向けることです。

整形外科に関して言えば、治すことなく、悪化させることなく、現状維持をしてくれれば、ずっと自分の病院へ通い続けてくれることになります。これを、「生かさず殺さず」と表現する人もいます。


疑問を持たず、なんとなく、いつもの病院へ通い続けている


私の母もその状態でした。股関節が痛いと言いながら、特に何かの処置をするわけでもなく、月1〜2回ペースでヒアルロン酸を打ち続けていました。母は兵庫県、私は奈良県に住んでいますので、年一回くらいしか会っていませんでした。

痛み具合に関して私がもっと早く気づいていればよかったのですが、なんとなく年月が過ぎていきました。ある日、帰る前に電話していたら、「痛みが大きくなってきたけど、病院ではいつも同じことの繰り返しだ」と言っていました。そこで、通院している病院へ私が付いていくことにしたのです。


高齢者は、医師に意見することを、間違いだと思っている。医師の言うことは、正しいと思っている。


私が同行し、「人工関節への置換手術」をしたいから、違う病院へ紹介状を書いてくださいとお願いしました。医師は、「ん?人工関節にするの?」と怪訝な表情を見せました。

この先生は、これまで人工関節へのアドバイスを一切してこなかったのです。患者が困っていることに対して、いろんな選択肢があって、患者が選ぶことができることを言わない医師です。本当は人工関節に入れ替えした方が患者にとっては良いと知りながら、自分の病院に通い続けてもらうために言わない、悪い言い方をすれば、卑怯な医師ということになります。

しかし紹介状は用意してくれましたので、それを持って違う病院へ行きました。そこの医師は画像を見て「うん、これは人工関節が良いよね。痛かったでしょう? よく我慢しましたね。」と言われました。

私は心の中で「ほら!やっぱり!」って思ったのを覚えています。軽い場合は、人工関節にする必要がないこともあります。しかし母の場合は、手術するべきという診断でした。それから3か月後に入院・手術をすることができました。


もっと早くしておけば良かった!


約一ヶ月後、退院する時には杖もなく普通に歩いて出てきました。その時の言葉がとても印象的でした。

「これだったら、もっと早くしておけば良かった」
「だから前からずっと人工関節って言ってたのに、いつもの病院の先生が何も言わないからと言って、拒んでたでしょ?」
「だって、いい先生なんだから、他へ行くなんて言えないでしょ?」
「飼い殺しされていたんだよ」
「そう?」
「そうよ!」

結果的に、笑顔で退院できたので良かったです。


医者の言うことは絶対ではない。反論するべき!


「医者は神様」のように言うことはすべて正しく、逆らってはいけないという考えの高齢者がとても多いです。自分からこうしてほしいなどと言うのはおこがましいとさえ思っています。それはリクエストだという解釈をすればよいのに、イチャモンつけるような気持ちになるみたいです。

レストランなら、すぐ違う店へ行くことができるのに、確かに病院は簡単ではありません。だからこそ、正直に聞いて、ちゃんと理解する気持ちが必要だと私は思います。


知らない、分からないでは、飼い殺しにされる。


「何の薬飲んでるの?」と尋ねても、「何かよく分からない」と言う人ばかりです。それって、本当に信用しても大丈夫ですか?「医学は難しくて聞いてもよくわからない」と言われますが、分かろうともしないのは、もっとよくないと思います。分からないのなら、ちょっとでも分かる人に聞いてみることくらいはしてみましょう。ご自身の体のことです。分からないままでは、飼い殺しにされますよ。

サポートしたいと思われるくらいまで頑張って書きますので、今はシェアかコメントをいただけると嬉しいです。よろしくお願いします。