前庭機能障害も認知症リスクを高める可能性
医学誌The Lancetで、認知症の予防可能因子のトップに難聴(Hearing Loss)が挙げられてから、難聴予防に注目が集まっています。
今回紹介する研究(New large-scale study results add to evidence that vestibular loss increases dementia risk)は、難聴のみならず前庭の障害も認知症を高める可能性があるというものです。
ヒトは前庭器官のおかげでカラダの傾きを知り、バランスを取ることができます。この前庭に障害が起きると、めまいやフラつきの原因になったり、歩行障害や転倒リスクの増加につながることがあります。
今回の研究では、韓国の40〜80歳の国民健康保険サービスにおける2,347,610人のデータを使用しました。
このうち難聴も前庭障害もない一般集団では127,081人(5.9%)が認知症という診断を受けましたが、難聴者では16,116人(11.4%)が認知症を発症し、前庭器官に障害があるヒトは7,705人(12.7%)が認知症を発症しました。
このように前庭器官に障害がある人は難聴者同様、一般集団よりも高い確率で認知症になる、つまり認知症リスクが高い可能性があることが明らかになりました。
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