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思いがけず目にした言の葉たち

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日々目にするよい言葉がそのまま流れていくのがもったいないので、noteにしてみました。
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2022年5月の記事一覧

自由ってそんなにいいもんじゃないですよ。なんらかの障害があったほうが心は楽です by 米津玄師

Photo by Julia Kuzenkov from Pexels #米津玄師 #ヤフー #自由 #不自由

「亢龍の悔いあり」とYoutuber

徒然草 第八十三段島内さんの解説には「無限の上昇・隆盛はあり得ず、必ず下降・破滅へ向かうという、この世の真実と向き合い、その破滅を回避するには、絶頂の一歩手前で自制するという生き方に活路を開くことを見出した段である。」とあります。 徒然草にある「亢龍の悔いあり」という言葉は「易経の乾(けん)」からです。 易経 乾「天を昇りつめて降りることを忘れた龍。勢位を極めておごり亢(たか)ぶればかえって悔を残すことにもなる。」という意味です(岩波文庫より)。 【龍成メモ】連日100

初心の人、二つの矢を持つ事勿(なか)れ ~ 徒然草

徒然草 第九十二段【龍成メモ】ちくま学芸文庫の島内さんの解説には「ところで、ただ一本の矢で、必ず敵を打ち倒さなくてはならないというのは、鎌倉武士の心得を書いた教訓書『渋柿(しぶがき)』にも出てくる」とあります。 気になりすぎて、様々な組み合わせで『渋柿』を調べてみましたが、出てきませんでした。読んでみたいです。とても読んでみたいです。 #吉田兼好 #徒然草 #二本の矢 #ただ今の一念

人、死を憎まば、生(しょう)を愛すべし ~ 徒然草

牛を売る者、有りあるところに、牛を売る人と買う人がいました。買い手が「それでは明日、買い取る代金を支払って、牛を引き取りましょう」と言って商談が成立しました。 しかし、その夜に牛は死んでしまいました。「牛を買おうとした人は、代金を支払う前だったので得をした。売ろうとした人は、代金を受け取る直前に牛に死なれてしまったので、売り損ねて損をした」と語る人がいました。 果たして、牛を売ろうとした人は損をしたのだろうかこの話を傍(そば)で聞いていた人は、このように言います。 「確

始めて知る 人は老いて花に如かざるを(唐詩選)

今年の花は、去年の花と同じように美しいが…「今年の花は、去年の花と同じように美しい。だが、去年のその花を見た人は、今年になれば一つ年を取っている。そこではじめて気がついた。人間は年を取るもの、変わらぬ美しさをくりかえす花には及ぼないと。そう思えば、この落花もいとおしい。君よ、散り敷く落花を掃除したまうな。」 このような訳になります(岩波文庫より)。この先も続きますが、少し感じが変わるので、ここまでにしました。 日本の場合、「散る桜 残る桜も 散る桜」のように、花が散るさま