読書感想文 『あなたのための物語』
【あなたのための物語】
言葉だけでなく、感情も伝えられるようにImage Transfer Protocol (ITP)を開発しているサマンサと、《wanna be(なりたい)》と名付けられた仮想の人工神経だけで構成された脳による、サマンサが死ぬまでの物語。
長谷さんが、小説を通して人間の感情に対して真っ向から向き合っているのが痛いくらいに伝わってくる。
人間でもなければ肉体も持たない《wanna be》が人間であるサマンサを知っていくことで読み手としては、人間の良さ、醜さを改めて感じさせられる。
そして、特に生きている限り死ぬことが確実に待ち受けていることへの表現力にやられる。
人が生きているだけで物語は間違いなくあるものだから、自分の人生という物語を自分らしく生きられたら、最後には『ハッピーエンド』という結末(死)が待っているのかもしれない。そうあると思って気持ちよく生きていきたい。
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