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読書感想文 『火のないところに煙は』

【火のないところに煙は】

2019本屋大賞ノミネート作

第一から五話までの怪談、怪異にまつわる短編で徐々に物語は怖さを増していき、最終話で全貌が明らかになった時に怖さはピークとなる。

小説(情報提供者の体験談)を投稿することでそこから話が繋がっていき怖さとミステリアスさが増していくのはまさに「火のないところに煙は」を象徴している感じ。

完全にフィクションのホラーであれば、読み終わって、「ああ、怖かった」で終われるのだが、この系統のホラーは読み終わって現実に追い返される時が一番怖いのではないだろうか。
こんな怖いことが起こるかもしれませんがあなたは知らんぷりできますか?って本に問いかけられているような。 

本としてはもちろんおすすめしたいのだけれど、自ら怪異に関わりたい人のみ読んだ方がいいかも。


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