お香について
最近、お香デビューをしてみた。
何気なく立ち寄ったお香屋さんで芳しい香りに心惹かれ、トライアル的に2種類のお香を買ってみた。
爽やか系の香りと癒し系の香りを選択して、ストックはローテーブルの引き出しの中に放り込んでいるのだが、引き出しの中から、爽やかと癒しが同時に香ってくる。元々芳香剤も置いているので、香りが大渋滞している。
香りが渋滞しているとはいえ、一度お香に火をつけると、そのお香の香りがサーキットを走るF1カーの如く部屋中を独走する。ものの15分やそこらのレースであるが、その勢いは凄まじく、余韻も凄い。最近ではお香を焚きながら、オリンピックを見ることが癒しの時間となっている。
今まで仕事がタフだった日は、缶ビールが相棒だったが、新たにお香という選択肢が増えた。アルコールで脳を麻痺させるよりも遥かに健康的な発散ができる。
前にも書いた気がするが、嗅覚と記憶の結びつきはすごく強いと思う。お香の匂いを嗅ぐと、小さい頃に実家で母親がお香を焚いていた情景が思い浮かび、ノスタルジックな気分に浸れる。よく「トリップする」という表現がされるが(あまり良い意味合いではないが)まさしく過去にタイムトリップできる力がお香にはある。
しかし、昔は実家で焚いていると嫌で仕方なかったお香だが、まさか自分にとっての癒しになるとは思ってもみなかった。