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セールアンドリースバックについて

今回は、珍しく自分の仕事関係の話を書こうと思う。

僕は、建築系の会社の営業をしている。宅建、FP、賃貸不動産経営管理士など一通りの資格は持っている。建築の仕事をしていると、当然ながら土地や建物の売買も絡んでくることが多いので、多少は不動産に詳しくなる。

先日新聞で、セールアンドリースバックの記事を読んだ。セールアンドリースバックとは、法人などが使う不動産を使った資金調達方法である。自社で所有し、事務所や店舗などで使用している物件を売却し、売却益を得る。売却後も1テナントとして入居するという手法である。

売却をする法人からすると、現金を捻出できる上に、移転を迫られることがないというメリットがある。また、物件を購入する側も、比較的資産価値の高い不動産を手に入れることができる上に、売主の法人がそのまま賃料を払って入ってくれるので、収益の見通しが立ちやすいというメリットがある。

うまく合意が為されれば、まさにWin-Win(売却側は本意ではないかもしれないが)の不動産取引となり得る。

僕も3年目の頃に、このスキームの仕事をやったことがある。詳しい話は書けないが、資金繰りに困っている小売の法人と不動産を購入したい法人をマッチングした。自社所有の店舗をセールアンドリースバックした案件だ。

この案件は、法人のメインバンクである金融機関の支店長と一緒にやらせて貰ったのだが、大変勉強になった。セールアンドリースバックという言葉もその支店長から聞いて、初めて知った。

テナントの売上が厳しい昨今。手元の資金繰りに困っている法人は確実に増えている。一方でREITが底堅いと言われ、不動産投資の熱はそこまで冷めてはいない。こんなご時世だからこそ、セールアンドリースバックの有効性は更に高まっているように思える。

最近でも、みずほ銀行系のヒューリックなどが積極的にこのスキームで買いに動いている。ちなみにヒューリックは会社説明会にも行ったことがあるのだが、少数精鋭ながら非常に洗練された会社だ。そんな会社が積極的に活用している点でも、その有効性の裏付けが為されていると言えるだろう。

ヒューリックなどの大手が手掛ける物件は、ビリオン単位の大型案件である。ただ、駅前の小さなビルなどでも需要があると思う。是非、余剰資金のある個人の方や中小企業なんかにも広まってほしい手法である。

とまぁ真面目に書いてみたのだが、小っ恥ずかしいので、仕事の話は少なめにしようと思う。

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