【東工大 情報工学系 院試】 数学の勉強法
こんにちは、Ryopperです。私は2024年度に外部で大学院を受験しました。
受験した大学院は以下の二つです。
1. 東京大学 学際情報学府 先端表現情報学コース
2. 東京工業大学 情報理工学院 情報工学系
外部大学院受験をして感じたことは、院試は情報戦ということです。外部生は情報が全く出回りません。私も非常に苦労しました。来年度以降、大学院を受験する方に向けての記事を書きたいと思います。
本記事は【東工大 情報工学系 院試】 数学の勉強法編です
勉強法(共通)
数学だけでなく、東工大受験全ての科目に共通して言えることですが、
どの科目も基礎的な内容しか出題されません!
過去問と似たような問題が出題されます!
稀に過去問と全く同じ問題が出ます!
なので、
過去問を見てゴールと現在の自分の位置を確認→基礎的な範囲をさらう→過去問をひたすら解く
ことが効率的な勉強法だと思います。
↓に過去4年分の解答は公開されています(解答は公開されていません)
できれば、過去20年分くらいの問題と解答をゲットして欲しいです。
理由は、
4年分の問題だけだと傾向が掴みにくい
過去問と全く同じ問題が出題される場合は、10年前くらいの問題が出題される可能性が高い
解答があった方が圧倒的に勉強効率が良い
ネットでは5年分1万円で売ってたりします。
大問1(数学)
では早速、大問1の数学について説明します。
東工大数学は大門1で出題されます。
範囲は以下の3分野で、配点は300点です。
線形代数学
微分積分学
確率統計
1分野について深く聞かれることもありますし、小門で複数分野出題されることもあります。いずれの分野も基本的なことができるかが問われています。なので、時間をかけず正確に解き切ることが大切です。(時間をかけたくない理由は、プログラミングで時間を使いたいからです。)
それでは、3つの分野について詳しく見ていきましょう。
線形代数学
線形代数学が最も重要です。ほぼ毎年出題されます。大学1,2年生で線形代数を履修した方であれば復習すれば大体の問題は解けると思います。
頻出範囲は、行列式の計算、固有値固有ベクトルの計算、対角化、グラムシュミット直行化です。稀にジョルダン標準形や正定値行列などが出ることがあるので、押さえておくと良いでしょう。
また、東工大情報工学系の線形代数では計算問題が多いです。(つまり証明問題は、ほぼ出ません。)
それゆえ、素早く且つ正確に問題を解き切る必要があります。
勉強法
線形代数を履修していない方は、まずは基礎的な範囲をさらってください。その際、証明をしっかりやることは大切ですが、計算問題の解法を理解して正確に解き切るということが""院試においては""大切になってきます。
そのため、計算のコツが書かれたサイトも確認するとよいでしょう。例えば、固有値を求める問題では素早く・正確に求める方法が存在します。私も、このサイトに助けられました。
繰り返しますが、おすすめの勉強法としては、過去問演習の比重をかなり多くすることです。
20年分の過去問を確認すると、出題範囲が結構偏っています。過去問解く→分からなかったところを勉強が効率の良い勉強法です。
参考書
おすすめの参考書は、この二冊です。
一冊目のマセマは多くの方がお勧めしている参考書です。マセマだと少し足りないかも、、っていうサイトがあり不安に感じたため、私は二冊目の手を動かして学ぶシリーズを使って勉強しました。
手を動かしてシリーズは、簡単すぎず演習量もしっかりあるので、結構良かったです。
しかし、実際はオーバーワークでした。つまり院試では、手を動かしてシリーズで聞かれる内容よりも簡単なことが聞かれました。
なので、
時間があまりない人→マセマシリーズ
難化しても対応できるようにしておきたい→手を動かしてシリーズ
で良いかなと思います。
微分積分学
大学1,2年生で線形代数を履修した方であれば復習すれば大体の問題は解けると思います。
極限の計算、偏微分、マクローリン展開あたりはマストです。
微分積分学といえば、計算問題というよりは証明が難しい気がしますが、近年の東工大情報工学系では計算問題が多いです。(受験者が多いので、採点が簡単になるようにしているんですかね。)
勉強法
難しい部分は基本出題されない&線形代数学より頻出ではないため、正直そんなに時間をかけなくてもよいと思います。
おすすめの勉強法としては、線形代数学と同じく過去問解く→分からなかったところを勉強です。
参考書
おすすめの参考書は、線形代数学と同じくマセマシリーズです。(一応リンク貼っておきますね。)正直、微積に関しては、手を動かしてシリーズはオーバーワークです。(私は、難化しても良いように一応手を動かしてシリーズをやりましたが、必要なかったです。)
確率統計
確率統計は頻出ではありませんが、出題年度によって内容にばらつきがあります。平均、分散、期待値、ベイズの定理、確率密度関数、分布関数はマストで押さえておきましょう。
10年以上前は統計検定準一級程度の問題が出ていましたが、近年は統計検定二級程度の簡単な問題が多いように感じます。
勉強法
おすすめの勉強法としては、参考書を一周→過去問に取り組むです。(後述する藤田先生の参考書を用いる場合、第4章までで良いと思います)。
線形代数や微積とは違って広い範囲から出ている印象&過去問だけでは傾向が掴めないので、まずは広く勉強することをお勧めします。
参考書
確率統計に関しては、弱点克服大学生の確率・統計が超おすすめです。数学の参考書として有名な青チャートのような形式の参考書です。
私は著者の藤田先生の授業を履修していたので過大評価な気はしてますが、超超分かりやすかったです。統計検定二級・準一級対策のサイトでもよく紹介されている参考書です。
(院試には、オーバーワークすぎますが、)以下の本も結構おすすめです。基礎って書いてあるからって、舐めてかかると痛い目に遭います。
今回はここまで。
大問2で出題される数理論理学・オートマトンと形式言語
大問3で出題されるプログラミング&データ構造とアルゴリズム
についても解説しているのでご覧ください。
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