あなたは小人派?ネズミ派?【チーズはどこへ消えた?】②
ある迷路での出来事ーーー
この物語の主人公は、
ネズミの
「スニッフ」と「スカリー」
小人の
「ヘム」と「ホー」
彼らは毎日、
自分たちの特別なチーズをみつけようと、
迷路を探しまわっていました。
彼らには、それぞれ探し方に特徴があり、
「スニッフ」と「スカリー」は
【単純で非効率的な方法】で探す。
試行錯誤を繰り返し、
常に新しいところへ進み、
「ヘム」と「ホー」は
【複雑な頭脳による、高度な方法】で探す。
うまくいくこともあったが、
強力な人間の信念と感情が
ものの見方を鈍らせてしまい、
迷路の中で生きるのが
いっそう複雑で難しいものになっていた。
チーズが見つかった!ーーー
そんなある日、ついに、
チーズ・ステーションC
という場所にたどり着き、
好みのチーズを発見します。
「やった!ついに見つけたぞ!」
2匹と2人は大いに喜びました。
その日はチーズをお腹いっぱい食べて、
みんな笑顔でお家へ帰りました。
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チーズを見つけてからは、
毎日、チーズ・ステーションCに向かいました。
今まで通り、
早起きして迷路へ向かったのです。
毎日おなじ道を通って。
しかし、ある日をさかいに
ネズミと小人の行動に違いがでてきました。
ネズミたちの日課は変わらず
毎日、早起きして迷路へ急ぎ、
チーズ・ステーションCに着くと、
あたりの匂いをかぎ、ひっかき、
走りまわって、
何か前日と変わったことがないか調べ、
そして、チーズを食べる。
今までとおなじように。
しかし、小人たちは
少し遅く起き、ゆっくり服を着て、
歩いて迷路へ向かいます。
チーズ・ステーションCに着くと、
日課はなくなり、
自分たちは安泰だ、
チーズは自分たちのものだ、
と考えるようになった。
近くに引っ越し、
そこで社会生活を築くほどに。
そして、、、チーズを食べる。
チーズはどこへ消えた?ーーー
それぞれの行動に違いが出始めてから
少したったある日、
ネズミたちが、いつものように早起きして
チーズ・ステーションCに行ってみると、
チーズがなくなっていました。
しかし、2匹は驚きませんでした。
置いてあるチーズが
毎日、だんだん少なくなっているのに
気づいていたし、
いずれなくなるだろうと覚悟していたのです。
どうすればいいかは本能でわかっており、
新しいチーズを探しに出かけた。
とてもシンプルな結論でした。
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少し時間がたってから小人たちが到着し、
チーズ・ステーションCの異変に気づきました。
すると、
ヘムが声を荒げて言いました。
「なんてことだ!」
「チーズがないじゃないか!」
「チーズはどこへ消えた!?」
「こんなことがあっていいわけない!」
ホーはというと、
ショックで凍りついたまま、
立ちつくしていました。
二人にとってチーズは重要だったから、
これからどうすればいいか決めるのに
長い時間がかかりました。
結論として二人が出した答えは、
チーズ・ステーションCをよく調べる。
というものでした。
出かけよう!ーーー
「本当にチーズが
なくなったのか確かめる!」
そう言って二人が行動を開始した頃、
ネズミたちは着々と作業を進めていました。
見つけられるかぎりのチーズ・ステーションで
チーズを探しました。
新しいチーズを見つけることしか
頭にありませんでした。
しばらくは何も見つけられなかったが、
やがてこれまで行ったことのなかった
エリアに入っていき、ある場所を見つけました。
チーズ・ステーションN
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いっぽうその頃、小人たちは
相変わらずチーズ・ステーションCを
調査していました。
しかし、事態は何も変わらず、
ただ時間だけが過ぎる毎日でした。
ふと、ヘムが言いました。
「どうしてこんな目にあうんだ?」
「それはそうと、スニッフとスカリーは
どこにいったんだろう?」
「何か自分たちの知らないことを
知っているんじゃないか?」
ホーが言うと、
ヘムはあざ笑うように、
「何を知ってるって?」
ヘムが続けます。
「あいつら、ただの単純なネズミだぞ?」
「私たちは小人だぞ?ネズミより利口だ。」
ホーが言います。
「確かに利口だよ、」
「でも事態は変化しているんだ、」
「僕たちも変わって、違ったやり方を
しなきゃいけないんじゃないか?」
ヘムが答えます。
「どうして変わらなきゃいけないんだ?」
「この事態は誰かほかの者のせい
なんだから、自分たちはこうなったことで
何かもらうべきだ。」
それを聞いたホーは、
「もうあれこれ事態を分析するのはやめて、
見切りをつけて新しいチーズを
見つけた方がいいと思うんだ。」
そう言うとヘムは、
「ダメだ、」
「なんとしても真相を究明するんだ。」
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それから何日かたった頃、
ふと、ホーが大きな声でこう言います。
「出かけよう!」
「ダメだ。」
ヘムが言います。
「ここがいいんだ、居心地がいい、」
「ここのことならよくわかってる、
他のところは危険だ。」
そう言われると、
しくじるのではないかという不安がよみがえり、
新しいチーズを見つける希望もしぼんだ。
二人は相変わらず
毎日おなじことを繰り返していた。
空腹とストレスでどんどん弱っていた。
ホーは、
事態が好転するのを
ただ待っているのがいやになってきた。
チーズがない状態が長引けば、それだけ
事態が悪化することがわかってきた。
ついにある日、
ホーは自分をあざ笑いたくなった。ーーー
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