なぜ、チンパンジーに負けてしまうのか【FACTFULNESS】②
チンパンジーとファクトフルネスーーー
これからいくつか出てくる3択クイズの
ほとんどには、ある共通点があります。
それは、、、
「チンパンジーにすら勝てない」
という”事実”です。
これは、数十年間かけて著者がしてきた、
”貧困” ”富” ”人口” ”出生” ”死亡” ”教育”
”保健” ”ジェンダー” ”暴力” ”エネルギー” ”環境”
などにまつわる質問での
”正解率の結果”に対する事実です。
「にゃんだって?」
チンパンジーに同じ3択クイズをして、
選択肢の枠にバナナを置いて、
好きなものを選ばせる。
チンパンジーは何も考えずに
バナナを選ぶので、33%の確率で正解する。
それに対して、
どういう人間に同じ質問をして
そういう結果になったのかというと、
”さまざまな国の、
さまざまな分野で活躍する人々”
具体的には、
医学生、教師、大学教授、著名な科学者、
投資銀行のエリート、多国籍企業の役員、
ジャーナリスト、活動家、
政界のトップからノーベル賞受賞者・・・
「優秀な人たちでさえ、
世界のことをなにも知らない」
いや、、、
”炭治郎が(みんなが同じ)勘違いをしている”
なぜそんなことが起こるのか?
それぞれの3択問題には
不正解の選択肢が2つあるが、
チンパンジーはどちらも同じ確率で選ぶ。
かたや人間はというと、不正解の2つのうち、
”よりドラマチックなほう”を
選ぶ傾向が見られた。
「ほとんどの人が、世界は実際よりも怖く、
暴力的で、残酷だと考えているようだ。」
著者はこういう人々に染みついた考え方を、
「ドラマチックすぎる世界の見方」
と呼んでおり、
精神衛生上よくないし、そもそも正しくない。
とも書いている。
「じゃあ、どうすればいいのよ〜」
著者は、
この「ドラマチックすぎる世界の見方」を
変えるのはとても難しい。
そして、
その原因は”脳の機関にある”としています。
著者はもう亡くなっていますが、
生前このような言葉を残しています。
「人々の考え方を変え、
根拠のない恐怖を退治し、
誰もがより生産的なことに
情熱を傾けられるようにしたい。」
死の直前までこの本を書いていた著者は、
この本で紹介する「ファクトフルネス」という
習慣を毎日の生活に取り入れれば、
世界を正しく見られるようになる。
世界を正しく見られるようになれば、
判断力が上がり、何を恐れ、
何に希望を持てばいいのかを
見極められるようになる。
取り越し苦労もしなくてすむ。
”ドラマチックすぎる話を認識する術”
”ドラマチックな本能を抑える術”
この2つを学べば、
間違った思い込みをやめ、
事実に基づく世界の見方ができる。
事実に基づく世界の見方ができれば、
”チンパンジーに勝てる”
・
・
・
つづく
次回、【第1章:分断本能】
「質問」
世界の人口のうち、
極度の貧困にある人の割合は、
過去20年でどう変わったでしょう?
A:約2倍になった
B:あまり変わっていない
C:半分になった
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