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アイドルのいるソフトクリーム屋さんに入ってしまった
昨日、久々に打ち合わせがあって外出してきました。バタバタしてしまって朝からろくに食事もとらず、帰宅する15時くらいにはお腹が空いて仕方がありません。「どこかでなんか食べよう」と思いつつ、気が付いたら某駅構内へ。そこで食べるところを探すことになりました。
その日はなぜか「ソフトクリームが食べたい」とスイーツ思考が異常で、、、(ふだんはほとんど食べません)。仕方あるまい。駅構内のコンビニでチョコでも食べるしかないなあ、なんて考えていました。
すると駅構内の一角にタピオカメインのスイーツ屋があるではないですか。そこでは季節のアイスクリームを店内で食べられるようになっていました。
普段は目もくれないティーン女子が行くようなかわいらしいお店ですが、その日はちょうど「ああアイスクリーム食べたい」思考です。またお店の中も空いていたので、自分の食欲に驚きながら、季節のストロベリーアイスをイートインで食べることにしました。
店員さんも私のような普通のおじさんが来てもとても親切。まるでアイドルのように笑顔が素敵な人でした。
イートインコーナーは大変狭いのですが、人もほとんどいません。さっそく席などは気にせずに、ストロベリーソフトを狂い咲きながら食べます。ソフトクリームの横にはお決まりのタピオカも5、6粒ついています。かわいい。
なんせほんとうにお腹が空いていたので、もはや片手間にスマホなどを眺めることもなく、カップに入ったソフトクリームをスプーンですくい、正面を見ながら味わう。これを繰り返しながら一心不乱に食べました。
そんなときにようやく、目の前である光景が繰り返されていることに気がつきました。
なんとさきほどの店員さん。何人かのカップルや男子、女子に頼まれると、一緒に写真を撮っているではありませんか。
「写真いいですか」
「いいですよ、今はお客さんも途切れているので」
という会話が。
その写真で満足した嬉しそうなお客さんたちが「いつも応援しています。今度劇場行きます。がんばってください」と言って立ち去ります。
「へー、本当にアイドルだったんだ。と驚くとともに、まあ、こういうところでアルバイトしているのも不思議じゃないな」なんて思いながら、残りのアイスクリームを食べていきます。
しかしときすでに遅しでした。
思えばわたしは何も考えずに座ったので、その店員さんのいるレジのすぐ横にある2人席で、正面至近距離で彼女を見る場所に陣取っていたのです。あまりにもお腹がすいていたので早く受け取ってすぐに食べれる席を選んでいたのですが。。。
しかも最悪なことに、年に1度経験するような飢餓状態だったため、狂気じみた瞳で前を向いて食事をしていました。。
そういえばさきほどから店の奥の店長らしき男性がちらほらと私に注意を払っているようです。そして、アイドルらしき彼女に耳打ちします。すると彼女はこちらわちらっと見て店の奥に引っ込んでしまいました。
どうやら私は
「アイドルを至近距離からストーキングする、狂気じみた瞳を浮かべたファン」と見られたのかもしれません。自意識過剰の妄想かもしれません。というか妄想であることを祈っています。
たまたまといえ座った席は彼女の至近距離。そして栄養不足により何もせずに正面を向いていたので、気がつくと彼女を凝視しているように映ったのかもしれません。アイドルを凝視するストーキング的ファン。自分でそう思ってしまうと、もはや自意識過剰がブクブクとふくらんで、本当にそんなヤツと見られていると確信してしまいました。
なぜ店長はわたしをちらちらと訝しげに見るのでしょうか。なぜ彼女は店先から退出したのでしょうか。なぜ。なぜ。なぜ。
そんなことを考えていると、もはや自意識が大爆発して、早く立ち去るしかありません。わたしは泣きそうになりながら、残りのソフトクリームを口にほおばると、そそくさとその場を立ち去りました。なにやら後方から厳しい視線を感じたのは気のせいではなかったかもしれません。
いろいろタイミングが重なっただけなのでしょう。この話を家に帰った後に妻に申したら「いつ捕まってもおかしくないね」と冷静に言われました。ただ久しぶりにソフトクリームを食べたかっただけなのに。。