ラグビーの教育的価値
突然ですが、ラグビーというスポーツには極めて高い教育的価値があると言われていることを知っていますか?
なぜそのように言われているのか。
それについては、たくさんの理由があり様々な要素からそのように言われています。
それらのことについて個人的な見解を書いてみました。
なぜ、ラグビーには高い教育的価値があると言われているのか?
それは様々あると言われていますが、「one for all, all for one」、「ノーサイドの精神」、「One team」といったラグビーの教育的価値を語る言葉が多く残されていること。
また、国際的なラグビーの統括組織であるWorld rugby が提示しているラグビー憲章には、「ラグビーには勇気、忠誠心、スポーツマンシップ、規律、そしてチームワークといった多くの社会的・情緒的概念が包括されている」とあり、多くの価値が内包されていることが述べられていること。
他には、他の球技より比較的自由度が高いラグビーは、ラグビーをプレイする上で、多くの選択肢の中から、瞬時で的確な判断が求められます。これは、学習指導要領にある「合理的な解決に向けて運動の取り組み方を工夫する」ということと合致していることなど。
その他、様々な要素からそのように言われています。
また面白い事実もあります。
ラグビー選手のことを巷ではラガーマンと言いますが、実はラグビーを引退した元ラガーマンで世界で活躍している有名社長や経営者などが多くいます。
ユニクロ(ファーストリテイリング)やローソンの社長を歴任し、現在はデジタルハーツHD社長CEOを務める玉塚元一氏(慶應大学ラグビー部出身)、TBSホールディングス社長の佐々木卓氏(早稲田大学ラグビー部出身)、日本製鉄会長の進藤孝生氏(一橋大学ラグビー部出身)、大阪府知事の吉村洋文氏も元ラガーマンです。
これらのこともラグビーの教育的価値が関わっているかもしれません。
僕もこれについては間違いなくそうだと思います。
ラグビーを始めて、13年が経ちますが、僕自身ラグビーに育てられ今の自分ができているといっても過言ではありません。
とても人間的に成長しましいた。(まだまだ甘いですが。笑)
そこで、
僕が個人的に考えるラグビーの教育的価値
はこれです。
①多様性のあるスポーツということ
②チームのために自分の役割を全うする責任力
③目まぐるしく状況が変わる中での実行力と問題解決力
この3つが僕がラグビーに感じる教育的価値です。
ひとつずつ解説していきます。
①多様性のあるスポーツ
ラグビーは多様性のあるスポーツだと思います。
ポジションごとに役割があり、そのポジションにあったポテンシャルが求められます。
SH(スクラムハーフ)のようにボールを身長が低い人が適しているポジションや、LO(ロック)のようにラインアウトの空中戦に強い身長が高い人が適しているポジションなど、様々です。
その中で、15人というチームスポーツの中ではフィールドに立っている人数が一番多いスポーツで一人一人がお互いを認め合いながら、お互いを尊重し共に勝利のために、チームのために戦うスポーツです。
これらは、社会的に高い教育的価値があると思います。
またラグビーには「ノーサイドの精神」があるように、味方はもちろん、敵も尊重し戦う文化があります。
この今の時代に互いを認め尊重することはとても大切なものではないかと思います。
パーソナリティを認め助け合うこともまた社会において重要な要素になると思います。
②チームのために自分の役割を全うする責任力
これは①と重なるものがあるが、ラグビーには様々なポジションがあり、大きくポジションごとに役割が違います。
一人一人に明確な役割が与えられそれをチームのために自分の体を張り、自分の役割を全うすることが必要とされます。
ラグビーでは自己犠牲の精神というものがあり、自分を犠牲にしてまでも仲間のために戦います。
つまり利他的な人間が多くいるのがラガーマンです。
確かに、自分は周りにラガーマンだらけの生活で約10年間も生きてきましたが、確かに利他的な人間が多いと感じています。
そしてこれは間違いなく、社会に出て組織で働く際にも生きてきます。
また、一人では成し遂げられないことも組織の一員として、チームマンとして一人一人が根っこのような存在で力を発揮し成功や勝利を掴み取る。
そんな素晴らしい人間性をラグビーは育ててくれると思います。
また、リーダーシップを発揮する人も多いと感じます。
冒頭でもお話しした、経営者や社長にもラガーマンが多くいることはそういったことが要因なのではと思います。
③目まぐるしく状況が変わる中での実行力と問題解決力
これは、現代においてもとても重要で大切な要素ではないかと思います。
ラグビーは1秒、2秒経つだけで周りの状況が大きく変わります。
相手との間合い、ポジショニング、味方の位置、ボールの位置、様々なものが瞬時に変わります。
僕はラグビーの前はサッカーをやっていましたが、サッカーよりもとても状況の変化が激しく、瞬間瞬間の判断力や決断力が必要だと思います。
特にラグビーは基本的にはプレー選択は自由で自分の裁量でプレーを決めます。それは試合をしている15人に言えることです。
ラグビーを今でも難しいスポーツだなと思うところはここで、圧倒的な判断力がないといけません。
またその為、ラグビーはミスが多く起こるスポーツです。
その起こったミスを試合中の短い時間でコミュニケーションを取り、次どうするかを試合中に話をします。
まさに、問題解決能力です。しかもラグビーはそれをセットプレーの間などの短い時間に簡潔に明確に15人という人数に伝え共有し次に向かって戦います。圧倒的な問題解決力に加え、高度なコミュニケーション能力も必要です。
ラグビーはプレーをしている中に、人間性を高める要素が実は多く含まれていると思います。
他にも様々な教育的要素がラグビーにはあると思いますが、僕の考える教育的価値は以上です!
ちなみに補足ですがラガーマンはコミュニケーション能力が高い人が多いです!笑
ラグビーはお酒をめっちゃ飲む文化があるのでそれが要因でなのか。笑
それもあるとは思いますが、試合中の質の高いコミュニケーションがプレーの成功に強く関わっている為だと思います!
ぜひこれから試合を現地で観戦する際には、激しく華麗なプレーの他に、
選手の質の高いコミュニケーションにも注目して試合観戦をしてみてください!