ふるさとってなんだろう
写真はコロナ禍になる前に帰省したときに撮った、地元の風景である。確かこの日は同窓会だったと思う。
この地元には、上京するまでの10年間住んでいた。
逆に言うと、10年しか住んでいない。親の仕事の都合で引っ越しをする前は、別の場所に住んでいた。
私はこの地元を、ふるさとと呼んでいいのか分からない。
確かに思春期の自分に多大な影響を与えた土地なんだろうけれど。
県外からの転校生は珍しかったせいか、ずっとこの土地ではよそ者なんだという扱われ方をしていたし、こちらもその意識で生活をしていた。
だからこの地元をふるさとと呼んでいいのか分からない。呼ぶことが許されるかも分からない。
そして、やはり完全に地元育ちの人に比べたら、この土地のことは全然分からない。だからなのか執着もない。
かといってその前に住んでいた土地の記憶もない。
出身地の話題になるたび、ふるさとについて考えている。