子供時代の須賀マサキは超常現象の夢を見るか?
夢見る子供は超常現象を信じる
小学生や中学生のころは超常現象に興味を持って、SF小説や漫画に出てくるような超能力などは存在すると素直に信じていました。
でも「地球が滅ぶ」などという記事をそのまま受け入れることはどうしてもできません。怖いもの。
私が子供のころは、ノストラダムスの予言に触発されるように、将来は氷河期が来て食べるものがなくなるとか、惑星直列で太陽系の引力のバランスが崩れ地球に大災害が起きるとか、今考えれば「将来ある子供に何を吹き込むんだ」という記事が、学研の(!)の学習雑誌に掲載されるような時代でした(「中一コース」とか「厨二中二コース」とか……)。
うろ覚えですが、惑星直列は百年単位だったかに訪れるので、次は〇〇年がその年だということも書かれていました。
それって本当なの?
「地球で災害の起きる年がそんなに存在するの?」
ふとそんな疑問を持った須賀マサキ。素直じゃありませんねぇ。
今のようにインターネットで調べることはできないので、歴史の教科書から飢饉のあった時代を調べ、惑星直列の年と重なるのか確認しました。
「全然違うやんっっっ!」
それがきっかけで、滅亡論に代表されるような話に胡散臭さを覚えるようになりました。変人懐疑派誕生の瞬間でした。
疑問が確信に
同時期にハレー彗星が地球に近づくというので話題になっていました。
TVの科学番組で「ハレー彗星が来るときは地球に災害が起きる」というナレーションとともに、前回来たときに起きた深刻な災害をずらっと並べ「こんなに悪いことが起きます」と紹介しました。
ところがそのあとすぐに「これがハレー彗星が来なかった年に起きた悪いことです」と、いろいろな年の災害を並べます。
ある年だけをピックアップしたらものすごい数の災害が起きているのは否定できません。
ただその年だけでなく、毎年同レベルの災害は同じような回数だけ起きている、これがとても重要な点です。
これを見て、中学生か高校生だった私は、詐欺師のやり方そのままだと感じました。
こうやって、少しずつ少しずつ、科学的なものの見方考え方を身につけていくようになりました。
現実と夢の狭間で
でも、まだ幽霊や超能力、UFOというものは、SFやホラー漫画などの影響で、否定しきれないでいました。
しかし大学で物理を学び、科学的な思考を身につけるうちに、少しずつ見えている世界に変化が起きてきました。
でも心理学などは勉強したことがなかったので、はっきりと否定も肯定もできない状態が続きました。
勉強不足だな、と思っていたころに出会ったのが、ブルーバックスから出ていた本でした。
最後に
心理学は人文系の領域に入るようですが、精神医学は科学です。
テレビでは超常現象を扱っても、上っ面だけで怖がらせ、一歩踏み込んで科学的な検証をしてくれません。もちろんそうでない真面目な番組もありますが、残念ながら地上波ではバラエティに分類され、科学的な考察を行ってくれません。
学んできた学問やこれらの本をベースにしてきたためか、個人的には超常現象に懐疑的です。
否定派と言い切らないのは、科学で解明できていない現象も残っているからです。
昔、雷は神の怒りだと思われていたものが、電気的な現象だったと解ったように、幽霊だとかUFOだとか言われているものが、思わぬ物理現象として解明されるかもしれません。
あるいは新しい物理現象として、幽霊というものが証明されるかも……。
そういう可能性もあるので、完全否定することはできないというのが私の立ち位置です。
一つの現象を多面的に見る訓練をするためにも、知識を貯めて、それを元に多方面から考える癖をつける。これこそが、複雑な世の中でデマに煽られないためにも必要であることは間違いありません。