デザインってなんだっけ?の答えに迷ったときに見るnote
早めの夏休み(半分仕事)を取ってこの円安時代にロンドンに行った。8年ぶりくらい?にデザインミュージアムにも足を運んで、展示よりも書かれているキャプションでデザインについて再認識させられた。
ここが僕の「デザイン」の出発点であったようにも思うから意外と大切な場所。
「良いデザイン」とはなにか?
建築家ルイス サリヴァン氏の言葉で「形態は機能に従う(Form follows function)」はデザイナーの原則となっている。
刺さったのは
の一節。
実務を通してみると、デザイン工程の80%ぐらいが地味でロジカル。かつ反復作業。人が目にするのは残りの20%の表現部分。
本当に「目に見えない部分に良いデザインが隠れている」と感じた。
変化の担い手
確かに自動車や輸送コンテナのように1つの規格(フレーム)を作ることで計り知れない影響を与えることができると思うし、デザイナーにとっては生涯自慢できるだろう。
その反面、予期しない悪影響だってある。物事には必ず2面性があるし、別位の意味で言えば、デザイン自体に完成がないのかもしれない。
未だにイスの新しいデザインは生まれ続けているし、グラフィックもデジタルデザインも進化し続けている。
「良い」とか「悪い」とかではなく、変化やインパクトという軸で見るのが新鮮だった。
デザインとビジネス
コロナで苦境に陥ったAirbnbがCEO主導で、ありとあらゆるデザインを細かく見続けて復活したことは記憶に新しい。
神は細部に宿るというが、これは本当。この神様を守り続けられるかがブランドや内部文化の形成に大きく貢献しているんだと思う。
デザイナーそれぞれにとっての「デザイン」
〇〇デザイナーという肩書は世の中にたくさんあるし、そう名乗っていなくてもデザインに近い行為をしている人はたくさんいる。その肩書やアイデンティティの数だけ「良いデザイン」が存在している。
無数のデザイナーによって作られた「良いデザイン」のおかげで、今の社会の生活がある。
ここ最近まで「〇〇デザイナー」の数の多さに辟易していた部分があった。マーケティング的なメッセージだったり、ブランディング面で名乗っている人もいると思う。
ただ、より長く、より充実した生活を目指しているのだとしたら、UIデザイナーとかプロダクトデザイナーとか、ファッションデザイナー、サウンドデザイナーとか。そういう垣根が根本のところで、なくなると思う。
もちろん、たくさんの「悪いデザイン」も作られてきただろうと思う。しかし、産業の発達にはそういったもの欠かせないものであった。
失敗から先達のデザイナーたちは学び、後世に伝えてきたからこその今だ。
デザイン自体のブランドも一朝一夕で培われるものではないことを、デザイン文化がない組織に移って実感した。
いろんな反発だったり、不可抗力との戦いはこれからも続くだろうな。
けど、デザインのことがまた少しスキになれた時間だった。
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