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空気銃で撃たれた話

数年前のある晴れた土曜日の朝にアメリカで起きたお話です。

ある女性が車を運転中に、信号待ちでとなりに停まった車の運転手が、いきなり空気銃でフロントガラスに発砲してきた、という出来事がありました。

恐怖を感じた女性は警察に通報。

空気銃を撃った運転手は逮捕されました。

その後この女性はテレビ局のインタビューで、何が起こったのかを話しました。

その女性曰く、

「気持ちよく晴れたさわやかな土曜日の朝、車を運転していたら、後方からあおってくるような荒っぽい運転の車が来た。

信号待ちでとなりに停まったので、その荒っぽい運転の運転手に向かって声をかけた。

『おはよう!

なんだかイライラしているみたいだけど、大丈夫?

今日は土曜日、とってもさわやかな朝よ。

リラックスしましょうよ。』

と。

そうしたらいきなり空気銃で撃ってきた。」

らしいです。


この空気銃で撃ってきた人がなぜそのような事をしたのかまでは、残念ながらこの女性のインタビューの中では聞くことができませんでした。

しかしこの件に対して多くの人が同じようなコメントを残していました。

それは、

「その人の事情を知る前に指図するな」

という事でした。


私は自分が車を運転している時に、後続車が異常に接近して運転してくるのが苦手です。

あおり運転などされた日には、危険を感じて、恐怖で冷や汗がでます。

そういう時は、すみやかに車線を譲ってリスク回避します。

そして、この乱暴な運転手には、先を急ぐ、なにか特別な事情があるはずだ、と自分に言い聞かせるようにしています。

例えば、

・トイレが我慢できないほど切羽詰まっている

・具合が悪くて早く家に帰りたい

・家族や友人になにか不幸が起きた

など。

そう考えて、自分がイラっとした気持ちを落ち着かせるようにしています。


だからこの空気銃発砲者にも、もしかしたら先を急ぐ、何かしらの事情があったのかもしれませんし、

普段から運転マナーの悪い人で、特に先を急ぐ理由はなかったけれど、話しかけられてイラっとしたから発砲しただけかもしれません。


それは分かりませんが、この被害を受けた女性は

「相手の状況を理解する前に、自分の意見を押し付けてしまったから攻撃されたのではないか」と思います。

ましてや相手は見ず知らずの他人。

家族や友人・知人間とのやりとりとは違いますからね。


もし私が、とてつもなく不幸でつらい知らせを受けて、落ち込んでフラフラしながら涙をこらえて下を向いて歩いている時に、見ず知らずの人に、

「あらあらどうしたの、そんな暗い顔して。もっとハッピーな顔しなさいよ。外はこんなに良いお天気なのよ。最高な一日を過ごしてね。」

なんていきなり言われたら、どうしましょう。

その人に悪意がないのが分かっていても、きっと複雑な気持ちになりますね。


その時に、感情に任せて相手を殴り倒すか、無視するか、一から十まで事情を説明するかなど、反応は人それぞれでしょうが、

「事情をなにも知らないくせに、いきなりアドバイスされたり決めつけられたりする」から不快感を抱くのでしょう。


被害にあった女性は大変気の毒でした。

この女性のようにならないために、「決めつけないリスク管理」を徹底して、さわやかな朝のドライブを楽しみたいと思います。













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