第33回185系で行く貨物線の旅 貨物線経由で首都圏をぐるり
クラブツーリズム鉄道部が主催するツアーの中でも原点ともいえるのが、貨物線ツアーである。三連休最終日の7月15日に33回目となる貨物線ツアーが開催された。筆者にとっても初めての貨物線ツアーへの参加となる。
旅のポイント
貨物線の旅とは
通常は貨物を乗せた列車だけが走る複数の貨物専用線路の上を特別に走行し、いつもは見ることができない光景や車窓をお楽しみいただく旅です。時刻表には掲載されない特別な列車の旅です。
貴重なポイント
新金貨物線や常磐貨物線などを185系が走行します。
大宮ー田端操車場 9540M
駅名 着 発
大宮 9:22入線 9:37 ⑦
浦和(通過)
赤羽(通過)9:52
田端信 10:00着、11:36発
①東北貨物線を南下
9:22に大宮駅7番線な185系が入線した。185系B6編成が使用される。定刻9:37に大宮を発車した。しばらく東北貨物線を走行する。湘南新宿ラインが走る線路で見慣れた風景が続く。浦和を通過し、大宮から15分で赤羽を通過した。
②田端操車場
王子を通過し、東北貨物線から田端操車場へとつながる線路へ転線し、貨物専用線となる。右手に東京新幹線車両センターが見える。右手に新幹線車両センターを見ることができるのは貨物線に入らなければ実現できない貴重なものである。田端操車場には10:00に到着した。宇都宮線の尾久駅を発車した辺り、西日暮里近くに停車した。この先常磐貨物線南千住駅方面へ進路を変える。
到着時点で添乗員からのアナウンスがあり、常磐線の人身事故の情報に接した。運転再開が11:00と発表され、当初7分停車の予定であったが、約1時間半遅れの11:36の発車となった。
この間に記念乗車証とプレートサボが配布された。どちらもこの貨物線ツアーのために用意されたものでクラブツーリズム鉄道部の皆さんの気迫を感じた。記念グッズの作り込みはファンにとってはこの上ない喜びである。
田端操車場は手動信号であり、車掌が手旗を上げることで出発合図を送ることにより発車する。
田端操車場→金町 9423M
田端操 10:00着、11:36発
北千住(通過)11:44
金町 11:51着、11:59発
田端操車場を発車し、日暮里舎人ライナー、京成線の高架をくぐり、日暮里駅からの常磐線と合流し、三河島駅横を通過し、本線に合流した。
南千住駅手前で隅田川貨物駅へとつながる線路と別れ、南千住駅を通過した。北千住を11:44に通過し、綾瀬、亀有を通過し中川を渡ったところで右手から新金貨物線の線路と合流する。金町駅構内となるが、本線から転線しここで方向転換のため停車する。
新小岩操車場→誉田 9225M
駅名 着 発
新小岩操 12:09 12:14
千 葉 12:39 12:44 ③
蘇 我 12:53 12:54
誉 田 13:01 13:12 ②
新小岩操車場12:14に発車した。進行方向を変え今度は東へと向かう。操車場から総武快速線の線路へと合流する。
総武快速線は市川を過ぎると船橋付近まで直線区間となる。快速や特急列車は高速走行することが多いが、この団体臨時列車も漏れなく爆速で通過した。船橋から津田沼まで速度を落としながら走行し、幕張電車区手前から再び速度を上げ、快速停車駅稲毛を通過する。この列車は千葉から外房線を走行するが、西千葉駅手前で転線し、総武本線を跨ぎ、12:39に千葉駅3番線に運転停車した。総武本線の千葉駅ホームは北東に位置しており、外房線ホームとはやや距離がある。
千葉駅12:44を発車し、本千葉を通過、蘇我駅手前で信号待ちを行い、京葉線と合流し蘇我駅6番線12:53に到着、12:54に発車し内房線と別れ、外房線内を走行する。この時点で約30分遅れまで回復していた。
千葉市の中心を離れるにつれて駅間距離も長くなり、直線区間も相まって速度を上げる。鎌取を通過すると誉田へは13:01に2番線到着した。ここで折り返しとなる。当初は誉田で30分ほどの停車を予定していたが、常磐線の遅れを何とか回復させ所定ダイヤに戻すべく折返時間を5分に短縮している。
誉田→鶴見 9226M
①外房線誉田→蘇我→西船橋
駅名 着 発
誉 田 13:01 13:12 ②
蘇 我 13:22 13:23 ②
海浜幕張(通過) 13:35
西 船 橋 13:50 13:51
ここから折り返して武蔵野貨物線方面へと向かう。京葉線回りの快速東京行きを見送り、誉田を10分遅れの13:12に発車した。外房線で蘇我へと戻り(2番線13:22着、13:23発)、蘇我から京葉線を走行する。京葉線は全然高架で気持ちの良い走行音が楽しめる。
13:35に海浜幕張を通過すると右手に京葉車両センターが見えた。京葉線、武蔵野線の列車が多数停泊していた。幕張豊砂、新習志野、南船橋を通過すると、京葉線と武蔵野線のジャンクションに差し掛かる。京葉線の二俣新町駅の辺りで、ここから武蔵野線を走行する。西船橋13:50に到着し、乗務員が交代した。
②西船橋→武蔵野線府中本町
駅名 着 発
西船橋 13:50 13:51
市川大野 13:57 13:57
南流山 14:11 14:17
南浦和(通過)14:43
新 座(通過)14:57
府中本町(通過)15:17
西船橋13:51に発車し、北へ進路を変える。最初の駅船橋法典は中山競馬場の最寄り駅である。市川大野駅は中線13:57に運転停車したが、すぐに発車となった。当初は武蔵野線の列車と待避する予定であったが、7分遅れていたため、退避は行わず所定ダイヤで発車した。1時間半の遅れをここで回復した形となる。
東松戸、新八柱、新松戸と通過し南流山には14:11に到着した。中線で武蔵野線の列車との待避を行った。
14:17に発車すると、越谷貨物ターミナルを通過して南越谷、東川口、東浦和と通過すると14:43に南浦和駅を通過する。
午前中は下を走る東北貨物線で通過して以来約5時間ぶりに戻ってきたことになる。武蔵浦和の先で大宮方面へとつながる連絡線と別れ西浦和を通過する。
荒川を渡ると北朝霞、新座、東所沢、新秋津、新小平、西国分寺、北府中、府中本町の順に通過する。
新秋津から府中本町まではトンネル区間が続く。新小平から中央線に向けて連絡線が引かれており、大宮始発のむさしの号が渡り線を通って八王子へと向かう。
先行列車の後を走るため速度を落としてゆっくりと走っている。
③武蔵野南貨物線→鶴見
駅名 着 発
府中本町(通過)15:17
梶ケ谷タ(通過)15:29
新鶴見操(通過)15:36
鶴 見 15:43 15:49
15:17に府中本町を通過し、武蔵野南線と呼ばれ、新鶴見までは貨物専用線となる。最近では臨時特急列車がこの区間を通ることもある。
いくつかのトンネルを通過し、生田トンネル(在来線で2番目に長い13,059m)に入ると、約10分走行して15:29梶ヶ谷貨物ターミナルを通過する。多摩丘陵の住宅街の下をトンネルで抜けていることになる。
梶ケ谷貨物ターミナルを通過すると再び小杉ンネルへ入る。丘陵を下るように走っているためスピードが乗るため、時折ブレーキをかけながら下る圧巻の走りを見せてくれる。
トンネルを出ると新鶴見操車場&機関区を15:36ごろに通過した。
横須賀線の新川崎駅が左手に見える。横須賀線と並走しながら東海道貨物線と合流し鶴見駅15:43に到着した。
鶴見ー横須賀 9727M
駅名 着 発
鶴 見 15:43 15:49
横 浜(通過)15:56
大 船 16:16 16:20 ⑦
逗 子 16:33 16:40
横須賀 16:50 17:06 ②
15:49に鶴見を発車し、東海道線に合流する。途中横浜羽沢方面と高島貨物線に別れを告げる。
かつての古巣に185系が戻ってきたことになる。横浜を15:56に通過し、戸塚手前で先行列車に捕まりしばらく停車した。4分遅れて戸塚を通過した後に横須賀線へと転線、大船7番線には16:16に停車。横須賀線逗子行き待避した後16:20に発車した。
この先横須賀まで走行する。北鎌倉、鎌倉を通過し、逗子にはホームのない下り1番線に16:33に到着(運転停車)した。第1回貨物線ツアーの折り返し地点でもあった。逗子を16:40に発車、東逗子、田浦を通過し、横須賀には16:50折り返し専用の2番線に到着した。折り返しのため座席の向きを変え、元来た線路を横須賀線経由で品川へと向かう。
横須賀ー品川 9728M
駅 名 着 発
横須賀 16:50 17:06 ②
逗 子 17:16 17:17
大 船(通過) 17:27
戸 塚(通過) 17:34
横 浜(通過) 17:45
川 崎(通過) 17:53
品 川 18:03 終着 ⑧
横須賀17:06に発車した。逗子17:16に到着し、17:17に発車した。大船17:27、戸塚17:34、横浜17:45、川崎17:53を通過し、終着品川駅8番線には18:03ほぼ定刻で到着した。
クラブツーリズム鉄道部発足7周年
このツアーが開催された7月15日は、クラブツーリズム鉄道部にとって大切な日であり、丁度7年前のこの日は鉄道部第1回ツアーが開催された。初回は今回と同じく貨物線ツアーで車両は異なるものの、新金貨物線を走るルートなどは7年前に始まり、現在ではクラブツーリズム鉄道部の定番ツアーとなっている。コロナ禍で開催できなかった時期を除いて32回開催されている。7周年のこの日は33回目の開催となった。
筆者自身も鉄道部のツアーに何度か参加させてもらい毎回大満足であるが、貨物線ツアーは今回が初めてであった。伝統あるツアーにメモリアルの日に参加できて良かった。ツアーを企画してくださったクラブツーリズム鉄道部の皆さんに感謝と御礼を申し上げたい。
別日に開催された品川から沼津往復の特別列車の記事である。筆者は乗車できなかったが、品川から小田原まで東海道貨物線を走行する特別な旅となったようである。