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教える人を教えることが必要(教える技術 1回目より②)

01月09日(木)から早稲田大学のエクステンションセンター中野校で向後千春先生の「教える技術」が始まりました。今回もそこで学んだことを障がいのある方への支援場面で活用すること、また支援者の働き方改革への活かし方考えて書いていきます。

1回目は、教えることの科学/運動技能の教え方でした。講義では、教えるとはどういうことか、また運動技能を教えるときのポイントについて学びました。今日は、昨日に続いてその学びから、福祉サービス事業所における人材育成に関する課題について考えます。

昨日は、課題の一つ目として、経営者も支援者も研修は、無料もしくは低額が良いと思っているということについて書きました。今日は、二つ目として、まずは教える人を教えることから、ということについて書きます。

まず、私が気になった向後先生のお話を紹介します。
人に教えるとき、最初はとにかく簡単に、初期の辛さをなくさなければいけない、という話です。

新人を指導している経験ある支援者を見ると、高いハードルを設定しています。できてあたりまえだと思っていることがたくさんあります。たとえばパソコン操作です。指導する支援者は、社会人としてワード、エクセルはできてあたりまえだと言います。先日も、ちょっとしたことで指導者が怒っていました。指導者は「それぐらい常識でしょ」と言います。このままでは新人職員が、パソコン業務に苦手意識を持ってしまいます。

私たちの本業は、障がいのある人への支援です。それが専門です。私がこの仕事を始めたときは、まだワープロが普及を始めたころです。パソコンが普及し始めたころ、私は、パソコンに苦手意識があり「手書きの方が味があるよね」と自己欺瞞をしていました。その後、事業の拡大や法人設立においてはパソコン操作が必須になり、後付けでパソコン操作を覚えました。最初からできたわけではりません。この仕事を始めたころは、利用者とのかかわり方を学ぶだけで精一杯でした。それを考えると、今の新人は覚えることが多すぎます。できてあたりまえが多すぎます

人材育成は、即戦力になる支援者を育てることばかりに目が向きがちです。しかし、目指すところは、法人理念を理解して利用者支援ができる人長く働いてくれる人を育てることです。指導にあたる支援者の意識改革が必要です。

しかし、忘れてはいけないことがあります。今、新人職員を指導している人を指導したのは私です。まずは、私が教える人として学び直すことが必要です。まだまだ教える勉強は続きます。

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