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一日に何回も“ありがとう”を言われる日

一日に何回も「ありがとう」とお礼を言われることがあります。それほどのことをしたわけでもなく、ただ役割として私が対応した方がスムーズなだけなのに、何度も何度もお礼を言われて恐縮しています。

昨日のnoteに利用者と一緒にゲーム機を買いに行ったことを書きました。今日、その利用者が他の支援者に昨日のことを説明するたび、私の方を見て「髙橋くん、ありがとうね」と言ってくれました。

高額な物、判断に迷う物が買えない

私は、障がいのある人が利用する社会福祉法人を経営しています。昨日、法人の事業所を利用してくれている人と一緒に買物に行きました。ベッドとテレビとゲーム機を買いました。グループホームで生活をする人の生活必需品、その中でも高額な物はなかなか買物の支援ができず利用者にも不便をかけています。

グループホームで生活をする人の消耗品や嗜好品、趣味の物は休日にガイドヘルパーと一緒に買いに行きます。ただし、ガイドヘルパーの数が足らず、月に1回か2回ぐらいしか行かれない人がいます。さらに高額な物だったり、現地に行ってから判断するような物はガイドヘルパーでは買えません。

ガイドヘルパーとの買物をするときの壁

利用者の皆さんの買物は現金払いです。そのため大きな買物をするときは、あらかじめ利用者の預金からお金を引き出します。お金を引き出すためには書類を作成し決裁をもらい…というような手続きが必要です。残念なことに福祉事業所で利用者のお金を着服してしまう事件が何件も起きています。そのため内部の手続きが煩雑になっています。また、ガイドヘルパーも多額のお金を預かることを嫌がります。大きな物を買いに行く機会が減ってしまいます。

また、もともとガイドヘルパーは利用者の移動の支援です。買物に行って、利用者と一緒に悩んだり、こっちの方がいいよ、という助言ができません。そのため、判断に困るような物を購入するときは、支援者があらかじめ下調べをして、ガイドヘルパーに写真を持たせて一緒に買って来てもらいます。しかし、現地に行って写真と同じ物がないと買わずに帰ってきてしまうことがあります。ガイドヘルパーの判断では代用品を買うことができません。

そこで私の出番です

このような状況では、ベッドやテレビをガイドヘルパーと一緒に買いに行くことができません。また、グループホームの支援者はグループホームに残っている人の支援があり、一緒に行くことができません。そこで、一番自由が利く私が一緒に行くことになります。

今回は、ベッドとテレビなので私もあらかじめ下調べに行きました。そのうえでお店をしぼり、利用者に提案をしました。それでも長時間になり、一緒に昼食を食べました。また、買物のあとにお茶も飲みました。そんなことをしていると、私の株がどんどん上がっていきます。そのため何度も何度もお礼を言ってくれます。私ばかり、そんなふうに言われて申し訳なく思います。

また、外に出かけると、事業所の中では聞くことができない話をしてくれることもあります。それも貴重なできごとです。お礼を言わなければいけないのは私です。私と一緒に買物に行ってくれてありがとうございます。

連続投稿1000日まで、あと47日


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