アドラーフェスト前日、気持ちを高める
先日より予告をしているアドラーフェストが明日になりました。今日は、スライドを見ながら発表の練習をしていました。
アドラーフェストはアドラー心理学を研究、実践する仲間が集まるお祭りです。一年半ぶりにオンラインで開催されます。今年は、一般発表と向後千春先生の講演「”こころの資本"とアドラー心理学の"勇気"」があります。私は、一般発表で発表をさせていただきます。アドラーフェストは、オンラインによる開催で、参加無料ですのでご参加いただけると嬉しいです。
私の発表の予告
私は、「アドラー心理学を応用したアセスメントとスーパービジョン」というテーマでお話をさせていただきます。先日、noteに予告を書きました。
今日は、当日、お話をすることができない、背景についてnoteを書きます。
アドラー心理学の学び方
私は、2つの方法でアドラー心理学を学びました。一つは、早稲田大学エクステンションセンター中野校のアドラー心理学講座です。ここでは、アドラー心理学の基本前提、技法、思想などを学びました。もう一つは、アドラー心理学を基本とした子育てにおける親の育成プログラム「パセージ」です。パセージでは、より実践的なことを学び、それが対人援助職に活かすことができるということを学びました。
私の仕事は、障がいのある人の支援です。パセージは子育て中心のプログラムです。しかし、そこで学ぶことは子育てだけでなく、人間関係すべてに応用することができます。
「聞く」ではなく「聴く」
私たち福祉職は、研修で「聴く」ということが重要である、「聞く」ではなく「聴く」であると学びます。しかし、そこでは理論だけです。「聞く」は耳に入って来ることで、「聴く」は意識する行動を伴います。言われていることはわかります。しかし、実践には結び付きません。
ある利用者が、ネガティブなことを言ってきました。同じことを繰り返し繰り返し話してきました。私のそばを離れたあと、また私に同じことを言いに戻ってきました。また、やがて大泣きをして、さらには自分の頭をバンバン叩きました。
パセージの一節より
担当支援者は、「いつものことですよ」「そんなに気にすることはありません」「甘えていいと思うと泣くんですよ」「自傷行為も気を引きたいんですよ」と冷めた口調で私に話しました。支援者にとっては「いつものこと」です。しかし、本人は「いつも辛い」と言っているのです。
パセージのテキストに次のような一節があります。引用します。
家庭内での子どもの行動の究極の目的は、「家族の中に居場所をみつけること」だって、アドラー心理学はいうんだよ。不適切な行動をしているときだって、それは変わらない。適切な行動でもって居場所をみつけることができなかったので、やむをえず不適切な行動をしているわけだ。
(Passage,12-R)
頭を叩きたくて叩くわけではありません。そこまでしないと話を聴いてもらえない、そうしないと自分の存在を認めてもらえない、それがその利用者のメッセージだと思います。
アドラーやパセージに出会う前の私は、利用者の不穏な行動をいつものことと切り捨てていました。
アドラーフェストにご参加ください
今回の発表では、アドラー心理学やパセージで学んだことの一端をお話しします。アドラー心理学を実践で応用しようと思ったのに受け入れられなかった、そこで工夫したことなどを話します。よろしければご参加ください。
参加は、以下のサイトから申し込みができます。
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