仕事のこと3

聴く姿勢

今日も事務室は大勢の利用者さんでにぎわっていました。特に休み明けは、話をしに来る人がたくさんいます。

利用者の皆さんからの話は、冬休み中のこともありました。たとえば初詣の話で、買ったお守りやおみくじを見せながら話をしてくれました。しかし、ほとんどの利用者は、いつもと同じ話です。さらにその話は、一日の中で何度も繰り返されます。話の内容は、今日の泊り職員や帰省日の確認、給食のメニュー、決まった言葉の繰り返し、言葉あそび、手遊び、決まったやりとりの確認などです。

決まった質問と決まった回答

いつもの質問には、いつもの回答が大切です。たとえば、「今日ガイドね?」と聞かれたら「今日ガイドだね」と答えます。それを「ガイドは土曜日ね」などと正しい情報を伝えても受け入れてもらえません。だいじなことは、答えてほしいことを答えるということです。

利用者からの人気の高い支援者がいます。休み時間になると利用者が集まって来てそばから離れません。その支援者が利用者の話を聴くときは、せかすことなく、仕事の手を止めて最後まで話を聴いています。

あたりまえのことです。しかし、これができません。

パセージにおける聴く姿勢

聴く姿勢はとても難しいです。私は、以前、アドラー心理学を基本とした子育てプログラム、パッセージを受講しました。そのときのテキストでは聴く姿勢について次のように示されています。

1.話を最後まで聴く
2.子どもの方を向いて聴く
3.あいずちをうつ
4.子どもが黙ってもせかさない

パセージは子育てにおける親の育成プログラムです。しかしその考え方や姿勢は、あらゆる対人関係に有効です。

私は、ときどき立ち止まり、パセージのテキストを読み返します。

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