夫婦間の生活習慣の違いを検証する
家族というのは不思議です。まったく違った生活をしてきた者同士が一緒になって生活を始めます。その中で、融合して新しい生活様式になることがあります。また、反対に、いつまでもかたくなに昔の生活様式を固持し続けることがあります。
食事のあと、娘が言いました。
「お父さんって、どうして食べ終わったらすぐに片づけるの?」
「お母さんの家(妻の実家)って、どうして昼ご飯と夕ご飯のさかいがないの?」
食後の私の習慣
私は、自分の食事が終わるとすぐに食べ終わった食器を持って立ち上がります。周りからは落ち着きがないと言われます。また、この習慣は、職場でも意見が分かれたことがあります。
私の職場は、障がいのある人が利用する事業所です。昼食は、利用者の皆さんと一緒に給食をいただきます。この給食の時間には、福祉業界独特のならわしがあります。そのならわしは、全員そろって「いただきます」と「ごちそうさま」です。私は、このならわしになじめません。食べ終わったら、食器をすぐに片づけたい人です。食べ終わったあと、他の人が食べ終わるまで自分の席に座って待っていることが理解できません。
また、利用者の中にもそういう人はいます。そこで、食べ終わった人から片づけることを提案しました。しかし、利用者の中には、他の人が食べ終わると食べ終わっていないのに食事を止めてしまう人や、片づける人を見るとあわてて食事をする人がいます。そこで、今は、1階が全員そろって終了、2階が食べ終わった人から終了になりました。
子どもころの影響です
さて、私の食べ終わったらすぐに片づけるという習慣は、私の小学生のころにさかのぼります。そのころの私の住まいは、台所とリビング一間のせまいアパートでした。お膳一つの家でした。食べ終わったら、すぐに片づけないと他のことができません。必然的に、食べ終わったら片づけるという習慣がつきました。
また、母親が小料理屋を営んでいたことから、食べたらすぐにお店に出る、ということも影響していました。
妻の実家は…
反対に妻の実家は、ゆっくり時間をかけて食事をします。結婚したころ、妻の実家の食事が不思議でした。食事をしているそばから、次から次へとおかずが出てきました。それはまるでコース料理のようでした。
妻の実家は、ゆっくりお酒を飲みながら食事をします。食事をしながらくつろぎます。子どもたちは、妻の実家でお昼ご飯を食べると、そのままの流れでおやつになり、気がつくと夕飯になっていると言います。
我が家の子どもたちは…
まったく正反対の父と母の間で育った子どもたちです。私の行動に疑問をもっていました。ただ、最近の子どもたちの行動を見ていると、長女は妻の実家タイプ、次女は私の実家タイプに分かれてきました。
今年のお正月は、コロナ禍で妻の実家にあいさつに行くことをひかえました。いつになったら行かれるかなぁ。