サラリーマンだって、プロだ。
会社員は、仕事(敢えて労働とは書かない)の対価として給料を貰う。一般的に「プロ」の言葉を耳にした時に連想されるアスリートや芸術家、俳優なども、パフォーマンスに見合ったフィーを貰っている。パフォーマンス⇄給料。このスキームになんら変わりはない。
ただ会社員の多くは、自分がプロである=自分のパフォーマンスの対価として給料をいただいている、というマインドが抜けがちな人が多い。社会人を10日間やってみて感じたことのひとつである。
歩合制や報酬制ではなく固定で給料が支払われる仕組みであったり、時間を切り売りした結果フィーが発生する残業制が導入されていたり、年次と給料が比例していく制度が根をおろしていたり… 自分が「プロ」であると認識しがたい環境になっているのも、これまた事実。
ただ、自分は「プロ」であると自認して仕事に励んでいる人とそうでない人の圧倒的な差も、この10日間で感じたことである。むしろ、研修期間で学ぶ最低限のビジネスマナーだ就業規則だなんだより、よっぽどタメになる気づきだと思っている。
15年以上サッカーしかやってきてなかった。そこに対する不安は少なからずあったけれど、もし、サラリーマン社会においてプロであることが求められているなら話は早い。
・朝は人より早く起きて自己投資をする
・その日の仕事のスケジュールを頭に叩き込んでおく
・to doを整理して可視化する
・1日の最後にその日の仕事の復習をする
・翌日の仕事で最大のパフォーマンスを発揮するために早く寝る
フォロワー○○人!みたいなビジネスマンインフルエンサーがTwitterで呟いていそうな内容だけど、どれも、十数年のサッカー人生で当たり前のようにこなしてきたことを仕事に転用しただけ。吐くまで走ったことがある身としては、「仕事をやりぬくこと」がどういうことかも、何となく分かる気がしている。なんとなく。
社会人においてこういったマインドセットを求められていると仮定すると、いわゆる「体育会生」が未だに新卒採用フェーズで需要があるのも頷ける。自分の経験則だが、えてして高い競技レベルに身を置いてきた人ほど、このマインドセットを身に付けている傾向にある。
1年と少し前、大変お世話になった戸田さん(元サッカー日本代表)から贈っていただいた言葉がある。
「サッカーをどのようにしていたか」を基準に考えれば、今後の人生も迷うことはない。
何となく聞き流していたあの時と比べて、プロ生活が始まった今はこの言葉の重みが分かる。
4月10日土曜日の昼下がり。天気は快晴。
さあ、読書の続きでもしようか。