世界で一番カッコ良いギターリフの一曲
あなたにとって最高の一曲はなんだろうか?
人生観を変えるような経験は中々できるものではないが、自分の中で音楽の感性が大きく変わったのは20歳ぐらいの時だった。
ある雑誌でレッドツェッペリンのギターのジミーペイジがインタビューに答えていた。そのインタビューの最後に「今注目しているギタリストは?」という質問に彼は「The White StripesのJack Whiteだ」と答えていた。彼のプロジェクトはすべて素晴らしいと。
思春期に少年から大人へと変わる階段を登っていた自分は生意気に「ふ〜ん、どんなもんか聞いてみようじゃないか」と批評するような態度だった。
最初に聞いたアルバムは彼らの最後のスタジオアルバム「Icky Thump」であった。本来ならばもっと有名なアルバムがあるのだが、ジャケットを見てこのアルバムを聞いてみようと思った。結果的に正解だった。
一曲目のアルバムのタイトルにもなっている「Icky Thump」を聞いて、私は雷に打たれたかのような感覚になった。何だこの曲は!?と。
ドラムとギターボーカルの二人だけという構成にも驚きだが、なんと言ってもメインのギターりふがカッコ良い!
J-popで言ういわゆるサビの部分で流れるギターは難しいフレーズではなく、しかし頭に残るイカしたフレーズにやられてしまった。
ギターボーカルをしながらシンセまで操り、カッコ良いギターリフのあとはワーミーを使った凶器のようなギターソロ!
もし一番カッコ良いと思う曲は何か?と聞かれたら「Icky Thump」と答えるし、一番カッコ良いアルバムは何か?と聞かれても「Icky Thump」と答えるだろう。
Jack Whiteのライブを一度見たが最高だった。彼が歌うたびに、ギターソロをするたびに全員が歓声をあげていた。The White Stripesは知った時には解散していたので、おそらく生演奏を見ることは叶わない。生で見たことがある人は本当に羨ましい。