マガジンのカバー画像

フリーオペラント法

4
運営しているクリエイター

#ABA

【講演要約】佐久間徹「育児の行動心理学、発達障害児を中心に ‐ 強化して強化される関係 ‐ 」(中部行動療法・行動変容研究会四周年記念大会, 中京大学, 2005)

 ABAの基本は、三項随伴性(事前の出来事 ⇒ 行動・反応 ⇒ 事後の出来事)です。 とくに行動・反応と事後の出来事との関係性に注目します。 この枠組みにもとづくと、行動の予測と統制(こうであればこうなるだろうということ)、行動の機能の同定(当該行動の果たす目的をみつけること)、適応行動の形成が可能になります。 こうした背景には、オペラント条件づけ研究、スキナーの言語行動理論等々があります。

 

もっとみる

【論文紹介】大野・杉山・谷・武蔵・中矢・園山・福井(1985)「いわゆる「フリーオペラント」法の定式化 – 行動形成法の再検討 -」(筑波大学 心身障害学研究, 9(2), 91-103)

 わが国の、行動論(行動療法・応用行動分析学)による療育アプローチに、<フリーオペラント法>と呼ばれるものがある。 Koegelらの<Pivotal Response Treatment>とも重なる点をもっている試みだ。

 久野能弘先生や佐久間徹先生が報告した試みで、 いっぱんには三つの流れがあるとされている。 そのうちの一つに、HIROCOと名づけられた試みがある。
 
 それがこの論文、「い

もっとみる