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シナリオは、「掴み」を作れない。

「掴み」は大事だけど……?

シナリオにおいて、
一番最初にユーザーの心を掴む、
その名の通り「掴み」は重要です。

興味を意欲に変えると言えばいいのか、
疑問を面白さに変えると言えばいいのか。

どんな物語を書くにあたっても、
「掴み」は必要不可欠と言っても過言ではない。


が、しかーし!!

シナリオにおける掴みは、
実は本当の意味での掴みではないと、
私は考えています。

だって今の時代、
自信満々で作ったシナリオに入る前に……

「事前情報」が多すぎるんだもの。


シナリオの掴みまでにある事前情報。

どれだけシナリオの掴みが面白くても、
作品に入る前に、
ユーザーは良し悪しを無意識に判断している。
(詰まらなくても言えることだが)

公式サイト、SNS、Youtubeなどの動画……
ゲームであればパッケージ、
起動から本編スタートまでのUX……

実はシナリオの前に、
これだけの要素がありまして……
シナリオ内の掴みだけでは、
ユーザーの関心を得られない可能性もある
のです。


とはいえ、シナリオの掴みは作らねばならぬ。

なのでその上で、
もう1歩先を考えて行動していくべき……
かなと思います。


①シナリオ外のUXを構築せよ!

UXとは「ユーザー体験」
(英語でUser Experimenceと言うのだ)

もっと分かりやすく言うと、
「ユーザーが作品を通して何を体験するのか」
を主にUXと呼んでいる。

シナリオにおける掴みは……

ターゲット(ユーザー)の興味や疑問、期待を、
物語冒頭で解消または深めていくことで、
作品への没入感、好感情を高める。

というUXになります。


このUXをシナリオに入るまでの、
あらゆる事前情報を含めて考えていこう!

というのが1つ目の方法。

……まあ、企画から携わってないと、
あんまり口出しできない部分だけども。

もしも企画からやってたり、
外注だけど結構口出しできる状況なら……
シナリオ前から掴みを構築してみよう。


②シナリオ前にある情報を知ろう!

そんな立場じゃないという方も、
「シナリオ前に何があるか」
を聞いて、理解しておこう

シナリオはあくまでも、
作品を構成する要素の1つ。
(小説とかは変わるが)

だから広報の仕方や、PVの作り、
SNSで行われる宣伝の流れ……とかを知ってると、
「シナリオの掴み」の考え方も変わってくるんだ。

このゲームを買う人のほとんどは、PVを見るなら。
  ↓
PVでユーザーが考えるのは何だろう?
どんなゲームだと期待して買うだろう?
と考えて……
  ↓
ユーザーの期待に応え、
冒頭で「このゲーム好きかも!」と思わせる、
そんな掴みを作ろう!

という風にね。


逆に上記のような思考がなければ、
ユーザーの期待に応えられるかはイチかバチか

更にこれを考えて行動し、成果を確認すると……

仕事を重ねるたびに、
「前回の経験を活かして、論理的に構築ができる」
ようになっていくのでオススメです。

だって、
評価が良くても悪くても、
次回へと活かせなければ無駄だからね!
(それは過言)


シナリオライターよ、UXを意識せよ。

という感じで、
自分なりの持論をまとめました。

どんな仕事もそうだけど、
自分の作業だけに目を向けていては駄目!

様々な要素、人が関わり合うのなら、
しっかりと周りも確認していこう。
その方が仕事の質も上がっていくと思いますよ!

あなたの参考になれば幸いです。
ならなかったらすまん、許して。

では、また次回お会いしましょう。


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恒石涼平@ゲームシナリオライター
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