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高価な物が自分にとって価値ある物とは限らないとわかる竹中半兵衛の逸話

こんにちは、両兵衛です。

子どもの頃の私にとって、戦国逸話の中で秀吉の軍師として活躍する竹中半兵衛はヒーローでした。まあ、史実を追えば専門家の先生が言われるように盛られているのかもしれませんが、逸話を扱うここではそれはおいておきましょう。

今回は、身分不相応な道具を持つことについて半兵衛が語った逸話を取り上げます。半兵衛は常々、高価な馬や刀は買ってはならない、と人に語っていたそうです。

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高価な馬を買い戦場に出たとする。
いざ敵と槍を合わせようとしても、馬のことが気になるものだ。馬を任せられる者がいなければ人に盗まれるかもしれない。盗まれたら二度と手に入らないと、心に迷いが生じ、せっかくの好機を逃してしまうかもしれない。
馬が良すぎて、かえって名を失うことになる。
例えば、十両の金を持っていたら、五両で大きな馬を買い、どこで乗り捨ててもかまわないつもりで乗り潰してしまえばいい。そして、残りの五両で、また新しい馬を買えばいいのだ。

刀についても同じである。
若者は高価な刀を差してはいけない。一生手放したくないような立派な刀は、大切に思う気持ちばかりが強くなり、試し斬りさえ差し控えるようになる。刀は、物さえ切れて手になじめばそれでいい。
思いがけないときに刀を他人に貸さなければならないことがある。そんなとき、このような刀であれば潔く貸すことができるが、立派な刀だと迷いが生じて貸しにくくなるものである。

立派な道具を使うことでパフォーマンスが上がる、実力が発揮できるのであればいいのでしょう。でも、半兵衛の言うように高価なものを持つことで躊躇して行動できないのであれば、それは自分にとってふさわしいものではありません。

何かそれを持っていることで、自分の行動を抑え込んでいるモノや環境に気づいたなら、一度手放してみたらどうか。半兵衛の言葉は、高価な物に限った話ではないのかもしれません。

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