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簡単3ステップ_損益分岐点売上高の求め方_その①

ども、スマレジの新垣です。
今回は、いまさら聞けない...という人も多いであろう「損益分岐点売上高」にいて書きます。
変動費や固定費の概念もお伝えしつつ、簡単3ステップで損益分岐点売上高を求める方法をお伝えします。

また、
・利益目標を踏まえた目標売上高の求め方
・人件費を抑えた場合、損益分岐点がどうなるのか?
についても説明します。

今回お伝えする【簡単3ステップで損益分岐点売上高を求め方】は、どの業種でも使うことが可能ですが、今回の記事では「飲食店」というていで話を進めます。

昨今飲食店では
・最低賃金アップによる人件費高
・原材料高騰
コストが増加傾向のため、利益を残すのが難しくなっています。
その点も踏まえて、どうやれば利益が残すことができるのか?という観点で、手法についても書いてみます。

どうぞ最後までご覧ください。


損益分岐点売上高とは?

利益がプラスでもマイナスでもない0円(トントン)のときの売上高のことです。

損益分岐点売上高は「お店運用に必要な費用を支払ったら利益が0円となる売上高」と覚えてください。損益分岐点売上高を1円でも超えると、それが利益となります。損益売上高を10万円こえれば、10万円利益です。つまり、お店は毎月の売上高が損益分岐点売上高を超えないと利益は出ないということです。

ちなみに、英語では「Break Even Point Sales」と言います。
損益分岐点のことを「BEP(Break Even Point) 」と言ったりします。
かっこつけたい人は「Break Even Pointはどれくらいですか?」と表現してドヤ顔をしましょう。(私は日本人なので損益分岐点売上高と日本語で会話しますが)

損益分岐点売上高を式で表すと
『売上高』=『総費用』
となります。

店を運営するには当然のこと費用が必要です。
そういった意味で「総費用」です。
費用には「変動費」と「固定費」があります。その説明をします。

変動費とは?

売上高が増加するごとに、比例して増加していく費用のことを「変動費」と言います。売上が増えれば費用も増える。これが「変動費」です。

売上は月によって増減しますよね。
なので、変動費もその月によって増減します。
つまり、その月の売上などによって金額が変動する費用。これが「変動費」です。

「飲食店経営は変動費をうまくコントロールすることで利益を残す商売だ」そう言っても過言ではないです。なので、変動費についてちゃんと理解しておきましょう。

飲食店の変動費(例)

  • 食材の仕入れ費用

  • ドリンクの仕入れ費用

  • パート・アルバイトの人件費

  • 光熱費

  • 消耗品費

  • 販売促進費

これらが変動費です。
※ちなみに、正社員の人件費は毎月支払う額が同じであるとするため固定費として考えることとします。

さて、変動費を眺めてみていかがでしょうか?
今ってめっちゃコスト上がっているじゃん!って思いませんでしたか?

  • 円安により食材原価が高騰しています

  • 最低賃金も上がっていることから

ある程度高めの時給を提示しないとアルバイトの募集すら来ません。
さらには光熱費も増加傾向です。

変動費に分類される費用って、そもそもの価格や費用が高騰していることから経営(利益を残すこと)の難しさが増している。これが飲食店の現実です。

固定費とは?

売上に関係なく、毎月一定の負担が発生する費用です。
言い換えると、売上が上がろうが下がろうが、あるいは売上が0円だろうが必ず発生する費用となります。
すぐに想像できるのが賃料(テナント費用)ですよね。

飲食店の固定費(例)

  • 店舗の賃料

  • 人件費(正社員)

  • 福利厚生費

  • 減価償却費

  • 物品リース費

変動費と固定費について理解したところで、いよいよ「簡単3ステップで損益分岐点売上高を求める方法」をお伝えします。

簡単3ステップで損益分岐点売上高を求める方法

  • 超簡単です

  • 1分で覚えれます

  • たった3ステップで計算できます

  • ですが、あくまでも簡易版としてお考え下さい

  • でもね、覚えておいて損はないです

ステップ1:売上高から変動費を引く

『売上高』ー『変動費』=『限界利益』

ステップ2:限界利益率を割り出す

『限界利益』÷『売上高』=『限界利益率』

ステップ3:固定費に限界利益率を割り戻す

『固定費』÷『限界利益率』=『損益分岐点売上高』

(架空)居酒屋おかげさま の場合

実際の数字で計算してみましょう。

(架空)居酒屋おかげさま
売上高:500万円
変動費:300万円
固定費:150万円

売上と費用がこんな感じの飲食店(居酒屋)があったとして実際に損益分岐点売上高を求めてみます。直近の月次損益計算書や昨年度の決算書(確定申告書)などを基に計算すると良いです。ぜひ、手元に準備して読み進めてください。

ステップ1:売上高から変動費を引く
500万円ー300万円=200万円

ステップ2:限界利益率を割り出す
200万円÷500万円=40%(0.4)

ステップ3:固定費に限界利益率を割り戻す
150万円÷0.4(40%)=375万円

損益分岐点売上高:375万円となります。

応用その①

こっから応用です。
「居酒屋おかげさま」の経営者は、毎月の利益を80万円残したいと考えているようです。利益が80万円残るのに必要な売上高(目標売上高)はいくらになるでしょうか?

簡単です。
固定費に80万円を足して計算しちゃいます。

ステップ1:売上高から変動費を引く
500万円ー300万円=200万円

ステップ2:限界利益率を割り出す
200万円÷500万円=40%(0.4)

ステップ3:「固定費+欲しい利益」に限界利益率を割り戻す
「固定費150万円」+「欲しい利益80万円」=230万円
230万円÷0.4(40%)=575万円

目標売上高:575万円

「居酒屋おかげさま」は「575万円」売り上げれば、利益が80万円が残るでしょうとなります。(あくまでも簡易版で出した数字です)

応用その②

「居酒屋おかげさま」の客単価は「5,000円」です。
そうなると、
575万円売り上げるのに、月に必要な来店数は
 ↓
575万円÷5,000円=1,150名 となります。

月の営業日が25日なので
1,150名÷25日=46名
 ↓
毎日46名の来店客(客数)が必要となります。

このように、目標売上高を客単価で割り算することで、1日に必要な客数までブレイクダウンして管理すると明確でわかりやすいです。
もちろん、その日によって客単価が上下することもありますが、まずはザクっと、毎日46名の客数が目標!と設定することが可能となります。

おおっと、2,500文字を超えてしまった…
ということで、応用その③は次回の記事で書きますねー

to be continued(ではまた)

その②記事はコチラ ↓


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