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計画はパーパスとして:サラリーマンが幸せになる方法 その29

これは、サラリーマンが幸せになるために「ありたい自分( being )を軸に持ち、ありたい自分を良好な状態( well-being )にし続けること」について書かれた note です。

2020年の振り返りの時期ですね。
驚くほど色々あった年だと思いますが、年初の計画通りの1年でしたか?(いや、そんなまさか)
ちなみに去年はどうでしたか?その前の年は?私はほぼ計画通りじゃなかったことの方が多いです。その理由を考えたときに「計画」の在り方が見えてきました。

パーパス

パーパス。ご存じですか?
密かに2020年の流行語といってもいいと思っています。

Purpose(パーパス)とは、自分たちの存在意義のことです。
この組織は何のために存在しているか?」という問いに答える、シンプルな表現をPurposeと言います。

少し前は「ミッションステートメント」という言葉で語られていたことと同義だ言われることが多いです。ちなみにこちらの意味は以下の通り。

企業・従業員が共有する価値観・社会的使命であるミッションを、実際の行動指針や方針として、具体化すること

並べてみるとどうやら、
ミッションステートメント = doing
パーパス = being

と表現してもよさそうです。つまり個人の being (ありたい姿)に相対する言葉が組織においては Purpose (存在意義)と言えます。この言葉の流行は、VUCAの時代に何をするかではなく、Purpose (存在意義)を問われることが多くなったことの証明だと思います。

計画

対して計画は、何をどのように実行するかを予め決めておく doing にあたります。大体の企業では経営計画があり、事業計画があり、長期・中期・短期計画にブレイクダウンされると思います。中小や個人事業主は、そこまで厳密じゃなくても、長期展望と年間計画などはあるのではないでしょうか。

例えば長期計画は5年~10年後に向けて策定・作成します。
しかし10年先のことなんて誰にわかるでしょうか?

年によって軽重ありますが、この10年で世界的にISIL/ISISを中心としたテロが多発。また地震・ハリケーン・洪水と毎年なにかしらの大型災害が発生しているようです。また社会情勢や経済など、社会的に大きな影響を与える出来事も目まぐるしく変化しています。

今や長期どころか中期計画の3年~5年先の未来も不確かです。そして2020年には年初の計画すら意味をなさない世界的な変容を迎えてしまいました。

何をどのように実行するか=doing としての計画はほとんど無駄とさえ言えそうです。

計画未達の原因

私個人でみると、毎年のように計画未達についての言い訳を考える不毛な年末を迎えているような気がします(達成している計画もあるけどね!)。

計画が達成できないことで、落ち込み、上司からもダメ出しをされ、会社の評価も悪くなります。精神的にはとても wellbeing とは言えない状況です。自己肯定感もだだ下がり。計画を立てることすら恐怖を感じていました。

もちろん私自身の未熟さ、ミス、気のゆるみなども原因です。しかし何年もこうした状況を繰り返していれば、どんなに鈍い私でも見えてくるものがあります。

それは、過去に立案した計画が、期中に発生するイレギュラーな出来事によって時勢に合わなくなってしまう、ということです。

先行きの不透明なVUCAの時代に、未来のdoingを過去の経験だけで立案するなんて賭けのようなものなのです。

計画の在り方

いやそうではない。
計画と言うのは、自分や自分のチーム、組織がどのように行動すればよいかを示す羅針盤のようなものだ。
というご意見もあるでしょう。

そうなんです。
計画とは羅針盤でなければならないのです。

しかし周りを見渡してみると「状況は大変だが自分たちで立てた計画を達成できるようにやり切ろう!」「死に物狂いで予算を達成するのだ!」と何としてでも計画通りに進めなければならない、頑なな空気があります。まるで硬直した大動脈のようです。どこにもしなやかさがありません。

計画の向かう先と、現実の向かう先がアンマッチになっているのに、その羅針盤に従って私たちはどこに行こうというのか。

計画は何のためにあるのでしょうか?
 Purpose (存在意義)のためにあるのです。存在意義を社会に示し社会貢献するための計画なのです。

数値目標も大切です。
売上が上がらなければ企業は潰れてしまいます。

しかし数値を達成することが目的ではないのです。数値を達成することでパーパスを実現させられる計画だから数値を目標とするのです。
私にはここが見えてませんでした。

先人に学ぶ

先日、一人で内省するために2日間山籠もりしたのですが、そこで読んだ本にこんな学びがありました。

計画は予想に過ぎない。
(中略)
あなたは臨機応変に振舞わなければならない。やってくるチャンスをつかまなければならない。ときには「今からこの方針で行こう。このほうが今の状況にあってる」と言う必要がある。
(中略)
しかし現実と折り合わない計画にしたがうのは、もっと恐ろしいことだ。
※「小さなチーム、大きな仕事 働き方の新しいスタンダード」より引用

思えば、随分前に読んだ佐々木常夫さんの著書にもこうありました。

(前略)
前もってそのようなプランを立てることのできない”難しいテーマ”も存在します。そんなときは、事前に完璧なプランを立てようとするのではなく、とりあえず始めてみるのが正解です。
※「部下を定時に帰す仕事術」より引用

よくリーダーは朝令暮改でなければならない、と言われます。計画は情勢に合わせて柔軟でなければならないのです。しかし末端の組織になればなるほど、硬直した羅針盤に従って道を誤っていないでしょうか?

腕や足、指先の血管だって硬直するよりしなやかな方がいいに決まっています。私のような末端のものこそ、朝令暮改で計画を見直す必要があるのではないか、と気が付いたのです。

でも自分勝手に計画を変更してては組織がバラバラになってしまいます。そこでパーパスです。この計画はパーパス(存在意義)に沿っているか?を常に問いかけ、目の前の数値ではなくその先の本当の目的を見失わないようにすることが大切なんだ、と考えています。

2021年を迎え、私も年初計画を立てようと思っています。
仕事では Purpose に沿って。
個人においては being に沿って。
そうすれば、計画はよりシンプルに、より本質的に、より柔軟なものになるのではないか、と期待してわくわくした新年を迎えたいと思います。

もしあなたが上位組織の計画のパーツとしての個人計画しか立てていないのでしたら、一緒にやり方を変えてみませんか?

まとめ

1.計画は Purpose に沿って立案する
2.情勢に合わせて計画を Purpose に沿って変更する
3.本当の目的を見失わない羅針盤を心掛ける


時間が取れず長文になってしまいました。時間がないと逆説的に長文になってしまう体質のようです。(推敲できない)
note も計画的に柔軟に書かないといけませんね~。

あなたの年末年始に何かの参考になれば幸いです。

竹林さんから日本語の使い方についてご指摘いただき一部訂正しています。ありがとうございました!

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