Vission(Mission×Vision)が生まれた背景
つむぎには、「働くがやりがいに、そして人生を幸せに」というVissionがあります。
Vissionは、MissionとVisionをかけあわせたつむぎ独自の造語です。一歩間違えるとVisionの誤字にも見えかねませんし、言葉で伝えるときも必ず注釈が必要なのですが、この言葉を使っているのも自分たちらしさを磨くために必要なものだったと感じています。
今でこそ、一番大切に扱い、社内でも最も使う言葉でもあるのですが、実は創業当時にはこの言葉はない言葉でした。
もともとは自分たちが描く最高の姿としてのVisionに『“信念のあるいい会社”を支える存在であり続ける』という言葉を使い、そのために日々意識すべきこと・実践すべきこととしてのMission『人と企業と「未来」を紡ぐ』という言葉を掲げていました。
それはそれは、考え抜いた言葉たちだったので、創業した当時はこの言葉に嘘偽りもなく、また採用の場面でもしっかりと熱をもって伝えられるものでした。
そんな中、ブランドブックというサービスをどのようにお客様に届けるのか、マーケティング担当メンバーと話をしている際に、最初はキャッチフレーズ的に出てきた言葉が、「働くがやりがいに、そして人生を幸せに」という言葉だったのです。
その時に何かがピンと来たんです。
当時は人材紹介事業も行っていたこともあり、転職者の検索キーワードなんかも見ていました。そこには、結構つらい現実があることを思い知らされました。
「仕事 辛い」
「仕事 やめたい」
「仕事 面白くない」
など、まぁなんともマイナスな言葉ばかり。
世の中には、こんなに仕事への向き合い方が後ろ向きな人が多いのか、とある意味ショックを受けたことを覚えています。
そんなショックな印象と、キャッチコピー的にできた言葉が、この時につながったんです。
「働くがやりがいに、そして人生を幸せに」
これは単にうちのサービスを売るための言葉ではなく、
この言葉が実現できるということは、世の中にいる数多くの仕事に対して後ろ向きな人たちを救うことになるのではないか?
むしろ、これの方がよっぽど社会課題の解決につながる、目指すべき大きな志なんじゃないだろうかと。
そう思うようになり、つむぎでは最初に語られる言葉として、「働くがやりがいに、そして人生を幸せに」が使われるようになりました。
しかし、悩ましい課題もうまれます。
創業時にはVisionもMissionも作っている。じゃあこの言葉は何になるんだろう?
当時はコンセプトと言ってみたり、ライフビジョンと言ってみたり、まったく定まらず。
またちょうどメンバーも10名を超えてくるぐらいになり、掲げているVisionやMissionについても、もっと浸透させたいなという思いもあり、思い切って「この言葉たちはつむぎにとっての何なのだろう?」ということをメンバーとともに決めることにしました。
合宿の中で一枚の模造紙にみんなで書き込みながらのディスカッション。
経営理念とはなんだ?社是とは??クレドとは???
みんなでそんな議論をしながら定まったのが、最初にお伝えした
Vission (Mission×Vision)
だったのです。
これは、最上位概念であり、社会課題を解決するための目指すべき最高地点でもありながらい、一方で日々常に意識し実践していくべきものでもある。その想いをここに込めました。
概念的なものでいうとPurposeが一番近いようにも感じます。まさに私たちの存在する理由なので、Purposeという言葉も間違いはないのですが、私たちの中では「なんからしくないよね」ということになりました。
なんとなく感じる流行り言葉のような感じや少し難しそうな印象。
誰もPurposeだとしっくりこなかったので、最初は冗談半分でメンバーから上がったVissionが本当に形になりました。
ここでこんな議論をしたことで、VissionはもちろんStatement(※もともとのVisionは、自分たちの在り方を示すものとしてStatementにシフト)やタグライン(※もともとMissionとしていたもの。私たちのサービス全般に共通する価値であると定義し、タグラインにシフト)についても、より理解が深まるいい時間でした。
今では、「それはVissionの観点からはどうなんですか?」みたいな声も上がるほどです。
出来上がったものはたった数十文字の言葉たちですが、この議論がもたらす価値は、そんな数十文字では収まり切れないほどの意味があるなと思いますね。