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プラモデル製作記 グンゼ・エアフィックス 1/72 ジェット プロボスト T3


はじめに

グンゼ・エアフィックスの「1/72 ジェット プロボスト T3」を作りました。型番は「X-104」です。
中古品をオークションでいくつかまとめて購入したときに付いてきたものです。
イギリスの「エアフィックス」がグンゼ産業と提携していた時代のキットで、「ダッソー ミラージュIIIC」や「ダッソー スーパーミステールB.2」と同じ時代のものです。

上記のキットは黄色い箱の「シリーズ2」ですが、こちらは赤い箱の「シリーズ1」と名前が付いており、ひと回り以上小さなパッケージとなっています。(元のキットの値段も小型ゆえ安いようです)

箱写真

「ジェット プロボスト T3」について

タイトルはいつものように原文ママとしていますが、やはり英語発音に合わせた今風な書き方にすると「ジェット プロヴォスト」となるでしょうか。
開発はイギリスのハンティング・パーシヴァル社(元はパーシヴァル社、紆余曲折あって現在はBAEシステムズの一部)で、第二次大戦後にイギリス空軍で運用されたジェット練習機です。
日本ではマイナーな部類に入るかと思いますが、「ジェット○○」という名前で「もしや」と思った方は鋭いです。
元々はレシプロの「プロヴォスト」という練習機があり、本機はこれをジェット化した練習機です。
兵器訓練でも使用できるようにロケット弾の吊り下げも可能となっています。
輸出にも成功した方で、一部の輸出型では軽攻撃機としても使用可能なよう機銃やロケットポッドも搭載しており、また本機をベースとして武装を強化した軽攻撃機「ストライクマスター」も開発されました。

キットについて

キットの「T.3」はイギリス空軍向けのメインの量産機バージョンです。
付属デカールは1種類で「XM346」となっていますが、どうやらこの機体はハンティング社のジェット・プロヴォストのリーフレットを飾った写真の機体のようです。
ジェット・プロヴォスト導入当初の1950年代後半から1960年代に施されたイギリス空軍の練習機の標準的な塗装で、全面シルバーにイエローのバンドを施しています。
イギリス空軍の練習機塗装の変遷については、こちらをご覧ください。

金型の刻印

胴体パーツに、金型の刻印がありました。1960年だそうです。

ロケット弾

ロケット弾パーツが左右2つずつ、計4つ付属しますが、パイロンと一体化してしまい、はっきりしない形状になっています。
この頃のイギリス空軍であれば60lbのRP-3ロケットだろうということで、さすがにこれは作り直すことにしました。
製作したのは60lbのHE弾頭のみですが、訓練ではコンクリ製弾頭の訓練弾も使用していたようなので、そちらも今後作っておこうかと思います。

完成写真と改造点

完成写真はこちら。背景はいつもの「紙模型工房」様の「背景支援」よりダウンロードしたものです。

完成写真1

パーツ数も少なく、かなり早い段階で「士の字」に組み上がりました。
できてみると機体も小さく、そしてレシプロ機ベースなためよく思い描く「ジェット機」とはちょっと違ったスタイルです。

完成写真2

デカールはかろうじて生きてはいましたが、気を付けないとすぐボロボロになってしまい、何か所も塗装でタッチアップしています。

横から

小さいだけでなく、地上高もかなり低いです。
低翼なこともあり、低さが際立っています。
塗装指示にはありませんでしたが、実機写真を見るに翼端灯はタンク先端のはずです。

斜め前から

キャノピー後部に隙間があり、すこし吹き込んでしまいました。
キットはインテークの胴体側が塞がっていないため、プラ板2枚で穴埋めとインテークの境界を追加しました。

下から

吊るし物には、新規で製作したRP-3ロケット弾を。
少なくともキット付属よりはよくなったはずです。
ちなみに、このほか訓練用爆弾も内側に搭載できるようです。

箱と合わせて

今回は「ジェット・プロヴォスト」を製作しました。
ジェット機らしからぬデザインですが、作っているうちに愛着が湧いてきたような、かわいらしい機体です。


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