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プラモデル製作記 アリイ 1/72 一式戦隼一型甲

アリイの「1/72 一式戦隼一型甲」を作りました。型番は「53001」でしょうか。
最近はジェット機ばかり作っていたので、前回に引き続きプロペラ機を。
棚から比較的簡単に作れそうな第二次大戦機ということで旧陸軍の隼を選びました。

箱写真

このキットは古くは「エルエス」というメーカーから出ていた「1/75のキット」で、エルロンやエレベータ、ラダー等が可動するなかなか凝ったキットです。
「エルエス」から「アリイ」そして「マイクロエース」へとパッケージが変わりながら、ありがたいことに現在も再販されています。今回製作したものはひとつ前の世代ですね。
(流通分はパッケージが混在していることも多く、現在でも「アリイ」版の箱に入っているキットが売られていたりします)
新しいパッケージは再販ついでにコスト削減か、共通デザインの箱+キット別のラベルとなってしまい、箱絵を集めるタイプの人にはちょっと残念なところ。
「1/75のキット」が現在「1/72のキット」となっていますが、実機が全長8.92mですので1/75だと11.9cm、1/72だと12.3cm、まあ誤差とは言わないまでも気持ち小さいくらいでしょう。
「大戦機シリーズ」と名前が付いており、隼以外にも零戦、彗星や、さらには陸攻などの大型機も揃っていて、バリ多めのベテランキットながら安価に入手可能なシリーズです。
マイクロエースのホームページには鉄道模型の情報しか載っておらず、事前の予告等も特にないのですが、たまに公式X(Twitter)で航空機模型の再販情報が流れることがあります。

主翼の内側に金型の刻印がありますね。みなさん、これを記念に撮られているようなので私も便乗です。

主翼内側の刻印

1963年とのことで、実に60年前の金型です。
可動パーツが多いこともあり、モールドとしては省略されているものも目立ち、可動軸のために実機の形状から外れた箇所もあります。
コックピット内部も簡素なもので、一応パイロットは付いていますが計器板や座席はなく棒に座らせる方式で、そのままだと脚格納部まで筒抜けになっています。
脚の格納など、金型変更や再販を繰り返すうちにオミットされた機構もあり、また説明書も可動させる場合に対応しきれていない箇所もあります。

一式戦闘機は、皇紀2601年=1941年に制式採用された、旧陸軍の代表的な戦闘機です。
日中戦争や太平洋戦争で主力機として運用され、特に「加藤隼戦闘隊」で知られた飛行第64戦隊が有名です。
入手しやすい「1/72の隼」はハセガワのキットかと思いますが、ハセガワが「3枚プロペラ」の2型なのに対して、こちらは初期の「2枚プロペラ」の1型です。

ちなみに、少し前にエフトイズから塗装済みの可動モデル「1/72フルアクション 隼2型」が出ていて、こちらは更に可動モデルとしての完成度が高く、特徴的な蝶型フラップやカウル内部・エンジンや機銃まで再現していたのですが、残念ながら販売を終了してしまったようです。

キットのデカールはというと、

  • 飛行第64戦隊 隊長 加藤建夫中佐機

  • 飛行第64戦隊 第2中隊機

となっていて、シンプルながら2パターンから選択可能となっています。

付属デカール

背景には、いつもの現代的なコンクリ敷きは似合わないだろうと思い、近場の100円ショップ「セリア」にて「芝生調シート」を買ってきました。

芝生調シート

裏面に「セリアとエコー商事の共同企画」とありますので、セリア限定のようです。
完成写真はこちら。

完成写真1

デカールは加藤隊長機を選択。特に汚しは入れていません。
ウォークエリアをつい黒く塗ってしまいましたが、この機体には無いのが正しいですね。

大戦機とはいえ、さすがに1/72スケールだとシートが小さく感じます。
コレクショントイなど、1/144スケールのものであればちょうどよさそうです。
脚回りは省略されて「脚柱」と「カバー」が一体となっているのですが、塗り分けもそこまで細かくないですし、覗き込んでじっくりと見なければ気にならないかと思います。
コックピットの底から脚収納部まで筒抜けというのはさすがにと思い、プラ板で塞いであります。

完成写真2

吊るし物には「爆弾2つ」を両翼下に付けられるようになっていますが、こちらも今回は使わずにクリーン状態としました。
(あとひとつ、胴体中央にも何か付けられるように穴が開いていますが、「吊るし物」なのか「スタンド」なのかはっきりしませんでした。)

箱と合わせて

再販の価格改定でワンコインからギリギリはみ出すお値段にはなっていますが、現在流通している新品プラモデルの中では最も安価なマイクロエースの大戦機シリーズ。
可動部分を活かしたままの組み立てとなると、キットの大きさもそこまで大きくないことから意外と難易度も高くなります。
気軽に飛行機プラモデルを楽しむもよし、作り慣れた方はフル可動に挑むもよし、ぜひ手に取って作ってみてはいかがでしょうか。

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