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プラモデル製作記 サニー 1/72 シュペール・エタンダール


はじめに

サニーの「1/72 シュペール・エタンダール」を作りました。型番は「SN-1000-P3」です。
シュペルエタンダールのキットはなかなかに少ないので、中古で安価なものを見つけたときに入手しておいたものです。

箱写真

「シュペルエタンダール」について

フランスの「ダッソー・ブレゲー」社にて開発された艦上攻撃機で、フランス海軍の「エタンダールIV M」攻撃機の後継として採用された飛行機です。
キットの商品名は「シュペール・エタンダール」となっていますが、発音上「シュペル」と表記されることが多いため、以降の表記はこちらで統一します。
フランス以外での採用は少ないものの、特にアルゼンチン海軍の機体はイギリスとの「フォークランド紛争」で運用され、搭載した「エグゾセ」対艦ミサイルによってイギリス海軍の駆逐艦「シェフィールド」を撃沈するという戦果を挙げたことで、本機及び「エグゾセ」ミサイルを一躍有名にしました。
フランス本国では後継の「ラファールM」へと置き換えられましたが、現在でもアルゼンチン海軍では(部品不足で稼働率は低いそうですが)現役で運用されているようです。

キットについて

キットは「サニー(サニーインターナショナル)」という日本のメーカーから発売されていたものです。
この「サニー」とは1970年代から存在していたメーカーのようで、後に韓国の「アカデミー」社の代理店にもなっていましたが、2000年代に入って活動を終了してしまったようです。
一方で「シュペルエタンダール」のキットとしてはアカデミーブランドでパッケージ替えしたものが出回っていることから、金型も移ったのではないかと思われます。
キットは少ないパーツ数ながら組みやすく、吊るし物も「増槽」「エグゾセ」「R.550 マジック」が付属、キャノピーやエアブレーキの開閉、給油プローブの取り付け等も可能となっています。
一点残念なのは、インテーク下の30mm機関砲が再現されていない点でしょうか。
同時期に「フランス海軍」版と「アルゼンチン海軍」版が分けて発売されていたようで、インストには2種類の塗装・デカール指示が含まれる共通のものとなっていますが、このキットには「アルゼンチン海軍」のデカールのみが付属します。

デカールは1種類で

  • アルゼンチン海軍 「3-A-202」

となっています。

完成写真と改造点

完成写真はこちら。背景はいつもの「紙模型工房」様の「背景支援」よりダウンロードしたものです。

完成写真1

機体のプロポーションは悪くないと思いますが、塗装指示がざっくりとしているので実機写真を参考にした方がいいかもしれません。
機体上面はミディアムブルーにしていますが、正解が分からず…

完成写真2

付属デカールについては黄ばみがあったもののそのまま使いましたが、ちょっと怪しい箇所が多いです。
左主翼のフラップのデカールの「02」は明らかに向きが違っていたので、さすがに修正しました。

完成写真3

アルゼンチン海軍の国旗色に垂直尾翼を塗り分けましたが、これはインストには指示がなかったのでスカイブルーで塗っておきました。
機首上面の給油プローブを取り付ける場合、機首側の加工をした方が見栄えが良さそうなため、格納状態のままとしています。

完成写真4

機首にある「撃沈マーク」は「2隻分」となっています。
フォークランド紛争での「シュペルエタンダール」および「エグゾセ」の戦果はいくつかあり、上記の「シェフィールド」の撃沈に加えて、後日の戦闘で空母「ハーミーズ」を狙った「エグゾセ」が逸れてコンテナ船「アトランティック・コンベアー」に命中し沈没させたものがあります。
ただし本機「3-A-202」が参加した攻撃には後者は含まれておらず、また艦影もコンテナ船とは異なるため、「2隻目」は空母「インヴィンシブル」を狙った際に撃沈主張をした際に書かれたもの(実際には空母に損害無し)と思われます。

下から

下面の塗り分け、おそらく前縁部まで上面の塗装が回り込むのが正しいかと思います。
吊るし物は「AM39 エグゾセ」1本と、反対側に「増槽」、外側に「R.550 マジック2」のフル装備としました。
キット付属品でもよかったのですが、ちょうど自作したものがあったのでそちらを使用しています。
(「マジック1」を使うのが正しかったような気がしますが)
エアブレーキは穴開け加工しておきました。

箱と合わせて

今回は「シュペルエタンダール」のアルゼンチン海軍バージョンを製作しました。
なかなかキット化も少ない機体で、また日本からは遠い南米の地の出来事をモチーフにした本キット、もし見かけたら手に取ってみてはいかがでしょうか。

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