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忘れちゃいけない初心

#就労支援の現場から

初心忘るべからず、という言葉がある。
これまでも何度か記事にした記憶がある。

今日は #就労支援の現場から ×初心でふと感じたことを。


もちろん初心というのは、働き始めて1年目の頃とかがそれに当てはまるんだけど今回はそれよりももう少し遡りたい。

私は福祉系の仕事に就く人には珍しく?、大学時代まで就労支援であったり、福祉だったりについては実習などの経験もなければ知識としても学んだりしていなかった。

ただ、大学時代は「社会学」を専攻していて同期の中には福祉について学んで卒論を書いている人もいた。何なら大学時代特に仲良くしていた親友の1人が「就労支援」についてまとめていた。

当時の自分は、恥ずかしながら就労支援というものがあることすら知らなかった。そんな中で、友達の論文には就労継続支援A型だったりB型だったりという単語が出てきていた。

当時の私からすれば「A型?B型?はて?」という感じだった。本当に。

今となっては、その領域で働き始めて3年目で一定程度の知識もついてきたからある程度の内容だったらわかる。だけど当時は本当にさっぱりだった。

今でもその大学の友人とは定期的に会う。会って話すたびにこの時の気持ちを思い出す。これを「ただの過去の思い出」にしちゃうのはもったいないな、って毎回思う。

最近は、ご利用者様への直接的な支援だけでなく、会社の広報業務も一部行っている。広報というのは、会社や業界のことについて知っている人にも知らない人にも情報を届ける役割がある。なんならこの福祉という世界において、いかに”知らない人”を巻き込んでいけるかってすごく大事だと思っている。

この時に、言葉選びをする際に大切にしたい気持ちって、大学時代に「A型?B型?はて?」と思った気持ちだ。実際問題、これが何も知らない多くの人の感想だから。

われわれは物事を伝えようとする時、どうしても伝えたい想いが先行して自分の言葉で自分の土俵で言葉を選ぼうとする。それだと熱意は伝わるかもしれないが、かえって相手と距離を生む可能性もあるのでは、と感じていて。

物事を伝え、巻き込んでいく時に必要なのは、「いかに伝えたい相手の土俵で言葉選びを出来るか」だ。

自分にとっての大事な初心は、何も知らなかった大学時代のあの頃。あの頃疑問を抱いて、なおかつ調べようともしなかった状態の自分を常に心の中に置きながら、そういった人たちにもどうやって興味を持ってもらえるかというのは意識していきたい。

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塩浦良太
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