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50%の「100%」を出す

私が尊敬する人はいっぱいいる。
いっぱいいる中でとりわけ尊敬している人が1人。

イチローさんだ。

小学生から野球を始めた私にとってイチローさんはまさに憧れの的。
イチローさんを知りだしたときは、すでにメジャーリーグで何年も連続で200本安打を記録していたスーパースターだった。

学校の図書館に行ってイチローさんの半生を描いた本を読んだのを、今でも覚えている。

「継続は力なり」


私の大好きな言葉の1つだが、これもイチローさんから教わった言葉。

あれほど活躍している人が言っているこの言葉に出会ったおかげで、努力することが苦しいと思わなくなったと思っている。ありがたい。

そんなイチローさんは青春時代ずっとヒーローだった。
野球面でも、そしてマインド、言葉面でも。
それは引退された今でも変わらない。

定期的に耳に入ってくるイチローさんの言葉はどれも考えさせられるものがある。

そして最近、また新しいイチローさんのインタビューが公開されていた。それはユニクロさんとのインタビュー。その中でも特に好きなインタビューがあったのでご紹介したい。それが、

「がんばれない日があるみんなへ」というテーマでの話。

仕事、部活、学校諸々。
普段の生活で常に100%の力が出せるに越したことはない。
だけど日によって調子の波があるというのも避けては通れない事実である。

イチローさんもその「気分の波」があること自体を否定はしない。
大切なのは、

「そういうときにどうやってゲームに向かっていくか。それでも向かっていかなきゃいけないから」

と語っている。調子が悪いからといって「じゃあ今日休みます」とはなかなかいかない。学校であればそれで通用する場面もあるかもしれないが、プロであればあるほど「じゃあ休みます」は通用しない。

イチローさんはこう続ける。

「じゃあ今日は半分しか力が出せない。だけどそういう人は半分以下も力を出せない人が多い。100%の力には遠く及ばないかもしれないけど、50%の100%は出せよって」

「ほんのちょっとでもいいから頑張ってみる、その日の自分が出来るだけをやってみる。それを続けると習慣づいていく。」

浅い表現になってしまうのだが、「深いなぁ、、、」と。

50%の「100%」でいいという表現が、すごく優しく包み込んでくれる気がする。なかなか気分が上手く乗らなくて悩んでいる人の多くは「100%」か「0%」の二項対立的に考えているんじゃないかと思っていて。

100%が出せないから「もう今日ダメだ、、」と気分が落ちてしまって動き出しが鈍くなってしまう。本人だけのせいかというとそんなわけじゃなくて。

きっとみんなが常に本調子とは限らないのに、自分以外の内面というのは見えてこなくてみんな平然としているから「自分も平然としていないといけない」というのがプレッシャーになっていて。どこか「100%で常に表現できるのがプロだよね」みたいな空気感もどこか漂っている。


でも世の中、二項対立的なんてことはない。
自分が二項対立的と思っている多くは実は「グラデーション」で。

0か100じゃなくて、0~100で。

イチローさんも言っている。

「大事なのは休まないこと」

休むために休むのはいいと思うが、気が乗らないから休むは可能な限り減らしたい。それは休むのがダメなんじゃなくて、休むことに味を占めちゃうから。

一度許してあげたことは、回を追うごとにハードルが下がっていく。
良くない方向のハードルの下げ方は避けたいところ。


最初は1%の「100%」でもいい。
その時にできるベストを出してみる。

そうやって当たり前の質を上げていく。

イチローさんからまた大事なことを教えてもらった。
あなたはすごいです。

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塩浦良太
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