
派遣業界の統廃合どう思う? #1320
お元気ですかー?
先日、高付加価値アウトソーシング研究会の12月回のパネルディスカッションで登壇させていただきました!
「そこまで言って委員会」というテーマで好き放題言うというただ、僕が楽しいだけの回だったのですが、ここから、その時に出た8つのテーマを少し掘り下げてnoteにまとめていこうと思います。
今日は2つ目のテーマ。
「派遣業界の統廃合どう思う?」です。派遣業界では近年、企業の統廃合が進み、大手企業が市場を占有する傾向が強まっています。一方で、中小規模の派遣会社が淘汰されていく現状もあります。この動き、どう捉えるべきなのでしょうか?
淘汰は必然、業界全体の質が向上する
まず、派遣業界の統廃合が進む理由には、働き手不足による競争の激化や規制の強化の波があります。特に、空前絶後の人材不足がゆえ、派遣で働きたい人が激減する中で法改正により派遣スタッフへの待遇改善が求められ、一定規模以上の会社や明白な強みがある会社でなければ経営が難しくなっています。
僕は、この流れそのものは、業界全体の質を高めるためには必要な動きだと思います。例えば、働き手のためにならない派遣先で働かせたり、十分なサポートを提供しないような会社が淘汰されることで、派遣業界の信頼性が向上するのは歓迎すべきことです。規模の大きな企業がしっかりとした体制を整え、スタッフやクライアントに安定したサービスを提供することは、業界全体の成長につながります。
中小規模でも理念や価値を持つ会社の育成が必要
しかし、淘汰が進む中で見落としてはいけないのが、「規模だけが評価基準ではない」ということです。そもそも、規模が大きい会社は知名度で人が集められているわけで、派遣サービスとして優れているかどうかは本質的には関係ありません。また、中小規模でも、理念や価値をしっかり持ち、スタッフやクライアントに寄り添ったサービスを提供している会社はたくさんあります。
派遣業界に必要なのは、大手と中小が共存し、それぞれの強みを活かして多様なニーズに応える仕組みです。規模だけで評価されるのではなく、どれだけ価値を提供できるかが重要な指標であるべきです。
例えば、大手ではカバーしきれないニッチな領域や、正社員に育成していくようなサービス、地域特化型のサービスを提供する中小企業は、業界にとって欠かせない存在です。こうした会社を育てる土壌を整えることが、業界全体の健全な発展につながります。
規模の論理だけでは危険
規模が大きいことは確かに強みですが、それだけが評価基準になるのは危険です。規模が大きい会社でも、スタッフやクライアントの声に耳を傾けず、ただシステム化や効率化を進めるだけでは、派遣サービスの本質を見失いかねません。そのシステム化や効率化の上でどんなサービスを届けたいのか?が最も重要です。
派遣業界の本質は、「働く人」を支える仕事です。「働く人」へ選択肢を増やす仕事です。規模を重視するあまり、つながりや信頼関係が軽視されるようでは、長期的に見て業界全体の価値を損ねてしまいます。
業界全体で育成の視点を持とう
統廃合が進む中で、派遣業界全体が目指すべきは、「質の向上」と「多様性の維持」の両立です。大手はその規模感を活かし、業界全体をリードする役割を担うべきです。一方で、中小規模の会社が生き残り、成長していける環境を整えることも同時に必要です。
人材派遣業界には今、面白いベンチャー企業も若手起業家もそこまでたくさん出てきているわけではありません。むしろ、既得権益を守るために、その空気を阻害していないでしょうか。
テクノロジーとの親和性がそこまで大きくないことも原因かもしれませんが、スキマバイトや人材紹介や媒体のようにテック系の台頭も見られません。
業界全体で優良な中小規模の企業やスタートアップを支援し、共に成長できるような考えや仕組みがあってもいいのではないでしょうか。人材派遣ビジネスは明らかに大きな投資を必要とします。
挑戦しよう!と思える土壌がなければ、新しい価値を探す中小企業や新興企業、力にみなぎるスタートアップは違う業界に行ってしまうのではないでしょうか。
最後に
派遣業界の統廃合は、業界全体の質を高めるために必要な流れです。しかし、それだけでは不十分です。規模だけでは測れない価値を提供する企業を育て、業界全体で多様性を維持しながら成長する仕組みを作ることが求められてい流のではないでしょうか。
僕は、業界の一員として「どうすれば価値を提供できるのか?」を常に考え、行動していきたいと思っています。それが、派遣業界の未来をより良いものにする第一歩になるのではないでしょうか。
では、また!
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