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児島湖の手長海老を美味しく食べながらマイクロプラを拾い続けてみた
facebook post. 11月2023年
児島湖流域清掃大作戦に行ってみた
オランダのアイセル湖に次ぐ世界2位の大きさの人造湖 児島湖(こじまこ)。ここは私は育った生家のすぐ近くにありまして。18歳までは毎日この児島湖を見て、時に釣りをして、共に過ごしてきた湖でもあります。
先日、令和5年度の児島湖流域清掃大作戦に行ってきました。全7会場1日で 2,308人 7.87トンのごみを回収したそうです。
岡山のプロサッカーチーム ファジアーノ岡山コラボ試食の手長海老はなかなか美味でした。
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児島湖は渡り鳥のメッカでもありまして。子どもの頃はバス釣りしたりして楽しく過ごしました。
最近は「児島湖ブルー」とかいった言葉も生まれ、湖周りにオサレカフェも増えてます。
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児島湖は3つの河川の最終に流れ着く湖なので、流域内人口は岡山県の3分の1にも及びます。ここ20年以上 水質は改善されていません。
私が子どもの頃から今も、地元なら知っている ユスリカタイフーン(泣)は発生し続けていますし・・・。
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児島湖は凄まじい量のマイクロプラスチックが瀬戸内海に流れ出ていく玄関口でもある
いざ 会場に行くと、ゴミの堆積層もてんこ盛り。
マイクロプラ(たぶん農薬カプセルでしょう)が沿岸にびっしり。あまりに多すぎて誰もマイクロプラと認識できないレベルでした。
でも見方を変えると、「瀬戸内海の内部で海洋ごみで何が起きているか、その濃縮サンプル版が児島湖」そう捉えてみることができそうです。
なぜなら児島湖と瀬戸内海は人口の締切堤防で堰き止められてはいますが、毎日継続的に水門を開けて瀬戸内海に湖の水を流し、水量調整をしているからです。
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海洋ごみの65%はプラスチック、さあどうする?
この2023年9月末、EUではマイクロプラスチック添加製品の原則販売禁止を決定しました。施行後は、マイクロプラを添加した対象製品の域内販売が順次禁止されていくそうです。
マイクロプラスチックは、よく考えたら化粧品にも洗顔料にも歯磨き粉にも入ってるしスポンジからも削られて出ちゃいます。下水処理場のろ過装置でも拾えず、回収はむずい。
ちなみに、海洋ごみの65%はプラスチック。
2050年にはプラスチックごみの量が海洋生物数を上回るという試算(ダボス会議)がされています。東京農工大学の研究グループによると世界の海鳥のおよそ半数にプラスチック添加物による汚染が明らかになったそうです。
日本では ぼくら消費者がビニール袋やゴミの有料化など、消費者だけの自助努力で誤魔化しているところがナゾです。
やった感、と やった、は別。
出どころは、どこだ? そりゃあ。つくるところでしょうよ。
プラの製造の出どころを大きく抑え代替素材を使うか、バイオマスプラのような素材を使うか。大量のマテリアルを使って生産〜消費する構造を変えるか。
プラ問題は、人間や動物たちの健康問題だけではなく、その生産構造そのものが化石燃料依存モデルが表層に現れた事象です。つまり気候変動・生物多様性の毀損と密接に結びついています。
ぼくらの世代がラストチャンスだと思います。壁の外に投げ出したら、内側はキレイで壁の外はゴミだらけという社会構造を変える方にみんなで力を注がねば。
ダイバーシティ(多様性)豊かな社会とは、人も他の生き物も合わせた多様な世界。児島湖の手長海老を美味しく会場で頂きながら考えりしたのでした。
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COD(Chemical Oxygen Demand)とは、水中の有機物を酸化剤で分解した際に消費される酸素の量を表す値で、水質汚濁の程度を示す指標です。CODの濃度が高いと、水中の酸素を奪ってしまうので、魚がすめなくなってしまい、自然浄化作用※2も止まってしまいます。 ふつう、河川におけるCODの増える汚れの原因の半分以上は、生活排水だと言われています。
▼ 鉄と海の400年 (児島湖こんなとこレポート)