【桜の躍進】2022/3/12 清水エスパルスvsセレッソ大阪
▼ 2022/3/12(土)14時 kickoff
▼ IAIスタジアム日本平
▽ 清水エスパルス vs セレッソ大阪
※試合内容から見たい方は目次のフォーメーションをクリックしてください
試合前情報
クリーンだが、怪我人多発の清水エスパルス
近年の清水エスパルスは、セレッソで好成績を残したロティーナ監督や片山瑛一が加入、今年はセレッソに過去在籍した岸本武流が徳島から完全移籍したり、見取り図盛山が加入?したりと何かと気になるクラブ
カードの枚数は非常に少ない。これは守備の仕方にもよるところはあるが、クリーンな選手が多いので好感が持てる
気になるのは、主力級の怪我人の多さ。鳥栖から加入し、大車輪の活躍を見せた松岡。替えが効かないサンタナの不在は大きい。ただサンタナはフィジカルが強すぎるが故に、去年は不幸にもファールをとってもらえないことが多かったので今年はもっと活躍できるはず(セレッソ戦以外での活躍を願っています)
前節のセレッソ
ホームヨドコウ2戦目。後半60分にFC東京・青木がレッドカードで退場するも数的優位を活かせず、痛い敗戦。主に前半はビルドアップの苦戦、後半はフィニッシュに至るまでの流れが改善ポイントとなったが、新井の変化については収穫だった
試合翌週に、西尾と乾の怪我が発表となったが、ヨニッチの合流が発表。CB問題を抱えていたので頼りになる男がサポ待望の復帰となった。そして西尾もこの試合にスタメンフル出場している
フォーメーション
セレッソも清水もお互いリーグ戦敗戦から少しメンバー変更。セレッソは左サイドバックに山中を起用。為田と山田もスタメンに名を連ねた
清水は、サイドハーフに高橋と山原、センターバックに井林を起用。もしかすると松岡が復帰するかも?と思ったが間に合わなかった
前半
両チームの入り
序盤、セレッソの方が前からプレスをはめており、左サイドを中心に攻めながらうまくファールをもらえていた
セレッソがボール保持できていたのは、清武が自由に動いて清水がそこを捕まえることができていなかったから。原川・奥埜がお互いの位置を確認しながら、清武をフォローする丁寧なポジション取りをしていたので、フォーメーションは4-3-3ではないのだが、そういった「前からハメる」攻めのプレスができ、セカンドボールもかなり拾えていた
対する清水は速いカウンター狙い。攻撃の場面ではストロングを活かした戦術ではあったが、前述の清武とボランチに苦戦し、そこまで運べなかった
ボール非保持の際には、前線2枚が速く前から追いかける形だったが、中盤とDFラインでぼっかり穴が空いているので、うまくセレッソをハメることができなかった
前半30分以降
セレッソは早い時間に得点できなかったので、少し清水に攻められる時間ができた。それは相手にやられた、というよりパスミスを取られてカウンターという場面が多かったように見えた
この試合センターバックの2人が最前線までのフィードや距離のあるパスをよく狙っていた。目的はとても良いのだが、精度が悪いものがあり、相手に回収され、悪い形でピンチという場面が何度か続いた
清水はそこまで前から連動して守備に来ているわけではなく、基本速攻以外はあまり怖さはなかったので、最終ラインのメンバーにはなおさら丁寧にうまくいっていたビルドアップを続けてほしかった
なお40分以降は清武や原川が中盤の底に入る形でビルドアップが再びうまくまわり出している
山中のクロスから得点
前半44分。山中の深い位置へ侵入したクロスに山田がヘディングを合わせにいき先制点(結果、相手のオウンゴール)
山田はいろんな形でゴールに迎える器用な選手だが、この日も何度かチャンスがあったので結果につながって良かった
山中は鹿島戦の北野へのアシストもそうだったが、常に得点のにおいがするクロスを考え、しっかりそこに送り届ける技術がある。清武や乾のように、ゴールにつながる最善の一手を打てる選手なので、これからも左のストロングポイントになるだろう
途中、右サイドからの攻撃が少ないかな?とも思ったけど、中盤3枚が前から行き、左サイドも上がっているので、松田陸はバランスをとって自重してるようにも見えた(これに関して試合後、山中選手がコメントしていた)
後半
後半開始時はお互い選手交代なし。清水がどう修正してくるかに注目していたが、少しサイドへの人数のかけ方を変えたか?というくらい。攻撃に関してはカウンターが増えたのは明確な指示だと思う
失点し追いつかれる
53分に清水・神谷の速い縦パスに抜け出した高橋大悟の抜け出しから失点。守備人数は揃っていたものの、高橋の一瞬の抜け出し(手で神谷に指示だししていた)と、出し手のタイミングが良かった。これはさすがのキムジンヒョンでも止められない(後々スーパーセーブは見せるが)
後半に入ってからの清水のカウンター&フィニッシュへの意識の変化に気付ければ、最後のあと一歩の寄せができたかもしれない
奥埜の得点で引き離す
1-1になった後、オープンな展開になっていたのでセレッソとしては落ち着いても有利な展開に持っていけたはずだが、そこを逆に利用。セレッソの選手からなんとしても勝ちたい、という気持ちが伝わってきた。
そして56分に再び山中のクロスから得点が生まれる
ゴールキーパーとDFの間に落とす(両方処理がしにくい)お手本のようなクロスに、ボランチ奥埜が飛び込み、スライディングで合わせてゴール。これには日本代表の清水GK権田もノーチャンス。山中と奥埜の真骨頂の合わせ技で、何度見ても素晴らしい得点
選手交代以降
清水がビルドアップより縦に速い展開を優先してきたので、セレッソも守りの時間が増えたが、キムジンヒョンのスーパーセーブに助けられる。オープンな展開になって利が増えるのは清水だったが、得点したのはセレッソ
上門待望のゴール!
清水もチャンスもあったが、細かいところのミスやフィニッシュの精度差が出た。83分に奥埜の1本のフィードから上門のゴール。3-1で勝負あり
このゴールも奥埜の視野の広さと技術。上門の絶妙なファーストタッチが合わさった美しいゴールだった。上門があそこにトラップすることでDFが全く追いつけなかった
シュート精度もお見事。ただ正直、上門をあそこまで自由にさせたら外すわけがないと思っていた。少ないチャンスをモノにするのはさすが。これからも期待の選手、ハイサイ上門
試合終了
清水について
清水としては前節に引き続き苦しい試合運びを強いられることになったが、セレッソ相手に個の勝負で挑んだことで、差が出た。最後のフィニッシュ精度次第ではどちらに転んでもおかしくはなかったが、内容的には厳しいものだった
清水エスパルスは、すごく好きなチームだが細かいミスが少し多いのが気になるところ。能力の高い良い選手も多いが、松岡のスペースを埋める運動量の穴を補いきれなかった。松岡、サンタナの復帰で解決できるものもあるが、果たしてどうなるか
新加入選手の躍動
新加入やユース選手の活躍により、今年の目標であった各ポジションで高いレベルでスタメン争いできることが現実味を帯びてきた。今年もコロナ、怪我との戦いもあるので、戦力十分で強いセレッソ、勝利するセレッソが見たい
今回は少ない出場時間となったが、毎熊は右サイドハーフに入り松田陸との同時起用となった。適正は右WB・右SBなのかもしれないが、フィジカルも判断力も問題なくやれていた。いろんなポジションができるのはチームにとってもプラスである
セレッソの新システムと得点チャンス創出
セレッソは前節からやはり修正してきた。システム上は4-2-3-1なのかもしれないが、トップ下とボランチの中盤3人の動きがキープレーヤーとなり
守備面では、前プレを行う4-3-3のような形と4-4-2のブロックの併用が効いていた
攻撃面では、ボール保持、クロスの精度、縦に速い攻撃、直接フリーキックで得点チャンスを増やすことができれば上位進出もそう遠くないはず
欲を言えば、コーナーキックなどのセットプレーの時に相手に外国人DFがいるとなかなか難しいかな、とも思う(鳥海・西尾・進藤などセンターバックはみんな空中戦に強いけど、もう少し相手DFのマークを引きつける選手の人数が必要)
そういった相手チームも多いので、デザインしたプレーを増やすか、メンデス・ヨニッチなどの強さのある高さが欲しい
ひとまずリーグ戦で勝ち点3を積み上げたことは大きい。新たな桜の戦士も覚醒し、我らがヨニッチも合流、パトリッキも日本入国との情報あり。まだまだここから。桜の躍進が始まる
桜満開
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