2か月目~カキヤは好きですか?~
家業に入って2か月目、僕はあいかわらず最高な日々を送ってます。
みなさんも最高ですか?
というわけで、アトツギnote、投稿します。
このnoteは、2023年4月に新卒から6年間お世話になった商工中金を退職し、家業である㈱カキヤに後継ぎとして入社した僕が、「何を感じたのか・何をやってきたのか・何をやりたいのか」、自分自身の棚卸をするため&承認欲求を満たすためのアトツギエッセイです。
先月は、家業に入った経緯やら、入るうえでの意気込みやらで内容多かったけど、今回はさっくりまとめていきたい・・・。
今月やったこと
4月は動いてすぐに効果が出るもの中心だったのでかなりの量のタスクをこなしました。簡単なタスクが終わった後の、この5月からがとても大変。残っているタスク・これから見つけるタスクは基本時間がかかるもの。
原因が複雑に絡み合っていたり、僕一人じゃ絶対できなかったり、時間も労力もかかるものをどうやってみんな巻き込んでワチャワチャやっていくか・・・これをずっと考えながら動いていきました。
みんなを巻き込むコツとして一つ勉強になったのは、みんなの要望を優先にするとか、事前に仲間を増やしておくとか、そういうテクニック的なものもあるけど、一番は「まずは自分が半歩踏み出してみる」がかなり効果的。これやりたいんだけど・・・よりも、これやってみてるんだけど・・・の方がみんな協力してくれたのは僕からするとけっこう驚きでした(銀行員時代は色々と事前準備をしておかないと半歩すら踏み出せない・・・みたいな感じだった)。
「僕ひとりじゃなくてみんなと一緒に楽しく幸せな会社をつくっていきたい」、これは面談で社員全員に伝えているので、半歩でもいいから口だけじゃないってことを示したのが、この時期にとっては良かったのかもしれません。
「言った・言わない」「そもそも共有しない」が横行している会社なので、気づいたところから順番に業務フロー見直したり、申請書や共有の仕組みを整備したり。そういう細かいところをやりながら、時間のかかる長期タスクを少しずつ進めていく、空いた時間で個人プレーを進めていく、そんな流れで5月は進めていきました。
時間のかかるタスクが多いため、当然「途中」のものが増えていきます。
これの管理にはNotionを使ってます。タスク管理をしながら打ち合わせした議事録や調べたサイトURLを一緒にまとめておけるってほんとに便利・・・(緊急タスク増えすぎてこれ管理できてる?ってのはあるあるだよね?)。
やれなかったこと
やる気満々で動いてみたけど、
「そんな単純な話じゃなくね?」
「そこから準備しないといけないの?」
「そんな事情があったの・・・」
みたいなので止まること、よくあります。でもこれをそのままにしたらダメなんです。こいつらを諦めずに、行動し続けて成功させられるか、これこそが長期的視点を持っている「アトツギ」こそやるべき仕事なんだ!!
・・・とモチベーションを高めるためにも、今月から記載していこう。
やれなかったことの主な理由は二つで、
①「自分の知識不足で進め方がよく分からない」
②「現状がパンパンすぎて誰も新しいことが出来ない」
これがあると僕の足が止まります。
新しいことについては僕が半歩踏み出せないと、
会社としても止まってしまうのが現状。
今の悪循環は、②の「パンパン状態」を無視して無理やり会社を大きくしまくってしまったことが原因だと思っていて、残業当たり前+離職率超高い+利益が出ない+注文は大量にくる+営業はスピード重視。
この状況で何か変化を起こす時に、パンパンに膨れてる会社が耐え切れずに爆発してしまう、これが一番こわい。さらに今の僕では割れた風船を直すことはできないと思っているので、足が止まってしまう。
こわがらずに踏み出すために、多少の受注減少やコスト増加のリスクは抱えながらでも、今のパンパンな風船の空気を抜くことを最優先にしています。新しいものを加える時は、現状と同じかそれ以上の空気を抜いてから加えるように。
①の知識不足はなんとかするしかないからね、社員・取引先・専門業者に聞きまくってなんとかしてます。何でも聞いてみるのが一番なのよ、そうなのよ、なんとかするしかないのよ。
「息子」の気持ち忘れずに
アトツギとして切っても切れない「先代との関係」。
父(2代目)は、僕が入社した4月1日の朝礼から一貫して社内で僕を「菊地部長」と呼んでいます。それまで休日に会社に顔出したりしたときも、「りょう」呼びをしていた父が「りょ・・菊地部長!」と言い直しながらも続けているのは、たぶんあの人なりの想いがあるのだろうと思っていて、社員さんも「そうなのね、菊地部長と呼べばいいのね」とスッキリしただろうしなぁと、僕は内心嫌がりながらも諒さんではなく「菊地部長」として
会社にいるようにしています。
じゃあ逆は?というと、もちろん「社長」と呼んでいます。でも心の中では、社長なんて一度思ったことはなく、いつも「お父さん」として見てる。僕の中ではお父さんなんです。お父さんが困ってるっぽい。お父さん毎日なんか辛そう。お父さんにとってこの後の人生は楽しい日々であってほしい。カキヤに入ろうと決めた理由で必ず言うのは「社員さん、地元、自分、そしてお父さんが今よりもっと楽しく幸せになってほしいから」。
会社にいると「お父さん」と「社長」の境界線がよく分からなくなる時があります、自分は社長に対して怒ってるのか、お父さんに対して怒ってるのか、そういう積み重ねが態度に出そうになった時に、必ず「僕はお父さんを楽しく幸せにするんだ」という気持ちに救われるんです。これからアトツギになる人にはこの「息子・娘」としての気持ちを持ち続けてほしいと思います。自分の方が優秀だとか、あの人は古いとか、こうなりたくないなとか、これは何万回も思うんです(まだ2か月目だよ?)、でもそれは社長に対してであって、お父さんに対してではないんです。
1on1するからには命をかけろよ~カキヤは好きですか?~
入社前からはじめた社員面談(1on1)、入社後は4月5月の2か月かけて全社員と行い、これからは四半期ごとに実施していきます。うちは8月決算なので6月から2回目の面談がスタートします(このnoteを書いている6/9までに、業務・総務・経理と2回目の1on1を実施しました)。
この面談の最中に、相手の空気が完全に変わる瞬間があります。
僕が「カキヤのことは好きですか?」と聞いた時です。
2回目以降は「カキヤに居続けてくれる理由はなんですか?」と聞きますが、こっちも同じく空気が変わります。
ほぼ全員が、えっ?という顔をしてう~んと苦笑い、でも僕は黙ったまま見つめてます。「いやいや嫌いって顔じゃ~ん」「ないんか~い!」なんて言いません。本気で「なぜカキヤにいるのか」を問うんです。次第に社員さんも「たしかになんでだろう・・・という顔になります」。これは正直めちゃめちゃこわいです。今の会社の状況は、「カキヤが好き」なんて人は稀で、聞かれて考えたら「いる理由なんてないな」って思ってしまう確率が高いんです。でも聞きました。入社前から聞こうと決めてたんです。
僕はこの面談に命をかけてます。正確にいうと会社の命をかけてます。会社の命とはなにか?もちろん人、すなわち社員さんです。どういうことかというと、「会社の命である社員さんがこの1on1を通してこの会社を辞めることになっても良い」、そう思って面談をしています。
社員さんが今よりもっと楽しく幸せになってほしい、そう思ってカキヤに入り、その手助けができる会社にカキヤをしていこうと思っています。しかし、社員さんがカキヤ以外の方が今よりもっと楽しく幸せになるのであれば、僕は正直それで良いと思っています。
僕が入社してから2か月の間に、社員さんは既に2人退職しました。そのうち1人は「面談で聞かれてハッとした」と答えてくれました。「カキヤが好きと思えなかった」「カキヤにいる理由がないと思った」、退職は前から考えていたけど、この面談を通して決意した、そう答えてくれました。
いつか社員全員が、
好きだからカキヤにいてくれる、
カキヤにいる理由がある、
そうなってくれる場所にしたい。
僕のやるべきことが見えてきた2か月目でした。
来月からもよろしくお願いいたします。
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