小島秀夫プロデュース『ANUBIS ZONE OF THE ENDERS』

 小島秀夫プロデュースSFロボットアクションゲーム2作目。主人公も変わり、前作主人公は登場人物の一人として役割を与えられた。前作の無駄マップは廃止され、一本道になった。短さは相変わらずだが、私にはストーリーを楽しむには十分な長さと感じた。

「お前は惚れた男に合わせるタイプだな」

 前作と大きく違い、ストーリーが非常に良い。しっかりと厚みもある、コジプロらしさがしっかり出た作品となっていた。元軍人のディンゴが、ひょんな事からジェフティ(主人公機)に乗り、導かれるように過去を清算する死闘に至る。因縁のある元上司・ノウマンの狂気的なキャラクターもよく、惹きつけられた。

「次の日ゴミ箱で左手だけ見つかったぜ」
「握手したとき取れちゃったのかしら」

 ヒロインのケンは役回り的にもちょいちょいイライラさせられる。てか「はいだらー!」って叫ぶの何?

「相手はAIです」
「こっちは人間だ」

 相変わらずやはりヒロインはエイダ(AI)。常に主人公に寄り添い、軽口に応えられるほど成長した。かわいい。

「力は正しいことに使うべきだわ。少なくとも自分が正しいと信じることに」
「それは誰の受け売りだ? 簡単に出る言葉じゃねえぞ」

 ゲームとしてもハイスピードロボットアクションの何ふさわしく、爽快感のある画面に、多彩なサブウェポン。全てが前作から進化していた。ただ、最後に苦言をていすると、機雷地帯はただのイライラ棒でキレそうになった。

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