「万博」で「ガンダム」は何か色々違うんじゃない?と思った件。
10月23日、大阪の万博会場予定地でバンダイナムココールディングスのパイリオン『GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION』の実物大ガンダムが披露された。
「上頭式」としてガンダムにクレーンで吊り下げた頭部をドッキングさせて会場は盛り上がったようだ。
BANDAI SPIRITS代表取締役社長の榊原氏は「空に向かって手を差し伸べているポーズには、人類とともに新たな宇宙時代を切り開いていくというメッセージがこもっています」と説明。
アニメ誌の記者は「国内外のガンダムファンを呼べる目玉になると目されている」と述べている。
今までもお台場などに「等身大ガンダム」は登場しているが、共通しているのはどれも「直立姿勢」だということだ。しかしながら今回万博会場にお目見えするガンダムは「立ち膝で右手を掲げた」ポーズとなっている。
写真で見ると「なんじゃこのポーズは?」と思った人は私以外にも多いのではないだろうか?ガンダムの迫力を演出したいのであれば、大きさを最大限表現できる「立ち」ポーズになるはずである。しかも手を掲げているのも「ガンダムはそんなポーズしないぞ」と突っ込みたくなる。
これには理由があり、万博建造物の規定として「パビリオンの高さ制限」に原因がある。高さ17メートル以下とされているため、ガンダムの身長は「18メートル」なので、立ちポーズではオーバーしてしまう。それで苦肉の策として「立ち膝ポーズ」が採用されたようだ。ちなみに掲げた右手を含めた身長は「16.72メートル」である。
ただ、そもそもアニメとはいえ「ガンダム」は兵器であり、とても平和の象徴ではない。2005年に行われた「愛・地球博」で「愛と平和」みたいなテーマで万博を楽しんだ愛知県民としてはどうしても違和感を感じる。私はガンダムアンチではない。むしろかなり好きな方だと思う。好きだからこそ、違和感を感じるのだ。無理くり変なポーズをさせてまで「ガンダム」を「万博」に組み込む必要があったのだろうか?
そもそも「万博の目的」は
・さまざまな国や人々に新しい文化や技術を紹介する
・国際交流を深める
・人類が築き上げてきた技術や芸術の頂点を世界に発信する
・地球規模の課題に取り組むために、世界各地から英知を集める
といったことが挙げられている。実物大ガンダムはどの部分に当てはまるのだろう。残念ながら「ガンダム」は新しくはない。すでに既存の巨大コンテンツで、百歩譲って史上初「等身大ガンダム」ならわかるが、すでに何体も作られている。「兵器」であるガンダムに取ってつけたようなポーズをさせ、未来や平和を象徴させて何が新しいのだろう。
「万博」に人を多く呼ぶための「目玉」が欲しいだけと思うのは、私だけではないはずだ。いや、ガンダムを愛しているファンほど思うはずである。
今の時代、最先端の技術は、車にしろ機械にしろコンピューターにしろオモチャにしろ、様々な種類の「最先端を発表するイベント」が世界各地で開催されている。
そして世界全体が裕福になっており、昔と違って海外旅行も行きやすくなった。直接異文化に触れることがた容易くなっている。
「万博」が掲げている目的は、今の時代、他のイベントで代替できるようになった。
「万博」は、まだ世界全体が貧しかった頃、「情報」の伝達方法が乏しかった頃、技術の進歩のスピードがまだ緩やかだった頃の「古いコンテンツ」ではないだろうか。「愛・地球博」は古い時代にギリギリ滑り込めたから盛況だったのだと思う。
調査では、地元の大阪、関西方面の人ですら「万博に行く」と答える人は全体の半分もいないという。
確かに「時代遅れのコンテンツ」に高いお金を出して行ってみようと思う人は、もう少ないのかもしれない。
一応、今のところ私は「行こう」と思っている派ですが…。
今日はここまで。
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