「地面師たち」は原作より映像の方が断然面白いと思う件。
少し前からネットフリックスで話題のドラマ「地面師たち」。
私も観たが非常に面白かった。豊川悦司さん演じるハリソン山中の静かなな狂気も素晴らしかったし、主人公の綾野剛さんの悲哀を背負った悪役もかっこよかった。また綾野剛さんは常にメガネのチョイスがイケている。今回もアイヴァン7285のモデル185のカスタムモデルという、めちゃくちゃクールなチョイスで、それだけでも見る価値があると思ってしまう。
と、久しぶりに面白いドラマを観たなあと絶賛するわけだが、このドラマが話題になった当初、私は「あの小説をドラマ化?」という印象だった。
そう、私は原作の「地面師たち」が販売されたときに、購入して読んでいたのだ。実際に自分が持っている本を確認すると「2019年12月10日 第一刷発行」と記載されている。日経新聞に広告が掲載されていて「実際の事件を基にした話なら面白いかも」と思い購入した。
しかし、一読した記憶はあるものの、内容はほとんど覚えていない。印象に残ったキャラクターも事件もない。もちろん巨額詐欺事件なので、金額的なインパクトはあるのだが、ただ「大金を詐欺された」以外は特に印象に残っていない。
と言うわけで、もう一度この原作を読んでみた。正直、退屈だった。ドラマと比べると、大まかなストーリーは同じでも、それを彩っている他の小さな事件や出来事の大げささが違う。受ける衝撃が違うのである。ドラマが結構仰々しかったから仕方ないのけれど。
結論、このドラマは、監督をはじめとしたスタッフが「原作モノ」というデリケートな素材を、非常にクオリティ高く最終着地点を大きくずらす事なく映像化したものだと思う。そこには「原作」に対する配慮やリスペクトを保ちながら、自身のこだわりやアレンジを加えることに丁寧に取り組んだ結果なのだと思う。
ちなみに監督の大根仁氏は、私が好きだったドラマ「エルピス」の監督だ。映画監督作品には「バクマン」や「モテキ」などがある。「エルピス」は雰囲気よく似ている気がするので「地面師たち」観たあとで興味がある方は一度ご覧ください。
今までも「原作モノ」が映画化やドラマ化になった例はたくさんあるが「原作より映画が良かった」といった評価が大半を占める事例は少ないように思う。
しかし、私は断言する。この「地面師たち」は原作よりドラマの方が面白い、と。(あくまで個人の感想なので原作者の新庄さんごめんなさい)
また、原作も続編が販売され、しばらくは売り切れが続き、メルカリで定価の倍くらいの値段で販売されていた。そんな高い値段で買わなくてもいいですよ、とこのnoteで伝えようと思ったのだが、今現在Amazonでも普通に購入できるようになっている。
私は続編も「映像化」を楽しいに待っていようと思う。
今日はここまで。
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