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櫻坂46

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櫻坂の中編をまとめてます。 古い順に並べてます。
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#中嶋優月

君が咲く日まで

君が咲く日まで

幼い頃から、俺の隣にはいつも優月がいた。
家が隣同士で、学校もずっと一緒。まるで兄妹みたいに育ってきた。

優月:○○! 今日も公園で鬼ごっこしよう!

小学生の頃、日が暮れるまで一緒に遊んで、転んで泣いたり、くだらないことで笑ったりした。
俺にとって、優月は当たり前の存在だった。

けれど、彼女は夢を追いかけた。

優月:アイドルになりたい

中学の時、そう言った優月の目は真剣だった。
俺は冗談

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君のイチブ、私のゼンブ

君のイチブ、私のゼンブ

東京の郊外にある私立大学のキャンパス。新学期の活気に満ちた構内を、中嶋優月は足早に歩いていた。

優月:あぁ、遅刻しちゃう!

彼女は音楽サークルの朝練に向かう途中だった。優月にとって、このサークル活動は大学生活の中心だった。歌うことが大好きで、いつか自分の歌声で多くの人々を魅了したいと夢見ていた。

息を切らしながら音楽室に滑り込む優月。

部長:おや、中嶋さん。珍しく遅刻かな?

優月:すみま

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花開くまでの君と僕

花開くまでの君と僕

○○と優月は幼なじみだった。昔から隣同士の家に住んでいた彼らは、いつも一緒だった。小学校に入る前からお互いに遊び合い、悩みや夢を語り合ってきた。

二人が高校生になった頃から、少しずつ環境が変わっていった。優月はクラスでも目立つ存在になり、多くの友人に囲まれていた。一方、○○は内向的で、優月とは違い目立つことはなかった。

それでも、○○はいつも優月の近くにいた。彼女が頑張っている姿や、笑顔でみん

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さよならから始まる未来

さよならから始まる未来

駅前のバス停で、少し焦った表情を浮かべながら時計を確認する彼女の姿があった。黒髪が揺れ、制服姿の上に羽織ったカーディガンが、いかにも日常的で温かな雰囲気を醸し出している。彼女の名前は中嶋優月。見た目はどこにでもいる普通の女子高生だが、彼女をよく知る人たちにとっては、そこには愛嬌と明るさ、そしてどこか頼りない部分が共存している魅力的な存在だった。

優月:あれ? ○○、今日はバスじゃないの?

後ろ

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