World Travel Log 2023.11-3
27歳、世界一周中のログ。
11/13(月)
今日は夜ご飯をOscarに振る舞った。友人と行って近所のおばあちゃんを連れてきていた。いろんな年代の友人がいるって、豊かなことだな。おばあちゃんが思い切り目の端を両手で吊り上げてアジア人差別をしていた。あまりに潔くて、口を開けて笑ってしまった。どちらかというと、タレ目だと思うんだけどなあ。
差別って一体何なんだろうな。あらゆる国で「チャイナ」と声をかけられることの何がいけないのか、いまだに自分の言葉で説明ができない。大人になったつもりだけれど、子どもに聞かれても答えられないことがいっぱいだ。
11/14(火)
今日からまた別のホストの元へ。Eduardoは実家でなんと18匹も猫を飼っているという。こんな家、見たことがない。 扉を開けても閉めても猫、猫、猫。すごい家だ。人懐こい犬みたいな猫、怖がりで近づかない猫、1日かけてじっくり様子を伺う慎重派の猫。多種多様、十猫十色だ。
夜中、猫が走り回るので起きてしまった。追いかけっこをしている猫たちに足を思い切り踏まれる。うるさいなあと思うけれど、お邪魔しているのはこちら側。ケニアのサファリに行った時と同じ気持ち。
11/15(水)
今日はEduardoとパートナーのMirerが朝ごはんをご馳走してくれた。とっても辛い料理だったけど、美味しかった。辛いと美味しいは同居するのだと、メキシコに来てはっきりとわかった。タイ料理は…とてもとても辛くて痛かった。
初めて映画リメンバーミーを観た。穏やかでキラキラしていて素敵な映画だった。弔いの文化って本当にクリエイティブだ。体験できない死後の世界をどんな風に想像(創造)するか。各文化に性格が現れていると思う。
リメンバーミーでは死後の世界にも「死」が存在する。現世で自分の存在が忘れ去られると、死後の世界でも再び死を迎える。人は2回死ぬという訳だ。生命活動だけが自分を自分たらしめるのではない。社会との接続(他者との関係)によって「自分」が形成される。興味深い文化だなと思う。(ディズニーのオリジナルかもしれないけど)
誰かに忘れられるということの怖さを、私はまだ知らないな。小さい頃と比較すると、恐怖の対象は変わってきているかもしれない。小さい頃は夜眠れないことが怖かった。真夜中が迫ってくることが、時計の針が知らない形になっていることがとてもとても怖かった。10代の私は何が怖かっただろう。自分が無敵だとは思っていなかったけれど、何に怯えていたか具体的に思い出せない。20代の今は、将来に怯えている。キャリア、家族形成、自分の暮らし、親との関係のこと。今ではなく将来のことばかり怖がっているな。
11/16(木)
今日はパートナーが散髪をした。その後パートナーが体調を崩してしまったので自宅でのんびり過ごした。101匹わんちゃんの映画を2本も観てしまった。そういえば小さい頃、風邪を引いた時はいつも決まって101匹わんちゃんのDVDを借りてきてもらっていたな。凶悪な悪役が迫る様子をぬくぬくお布団の中から観れるって、とても恵まれていることだ。
夜は世界を3年も旅しているカップルと会った。アルゼンチン人とイタリア人のカップル。イタリア人の女性は4ヶ国語も話せるそうだった。
11/17(金)
今日はメキシコの人類博物館へ。とんでもなく広くて、全然時間が足りないまま閉館となってしまった。そのあと、夜ご飯をEduardoたちとその友達と一緒に食べた。友達たちはお酒が好きでとても陽気な人たちだった。
旅をしながら、空き時間にしばしばコテンラジオを聞いている。地理的な世界の広さと、時間的な世界の奥行きを認識できるような感覚になる。世界は広く、そして奥深い。帰国して職を得たらコテンクルーになると決めている。
11/18(土)
今日はキューバへ向かう日。とりあえず乗り継ぎでモンテレーへ。落ち着いている田舎町だったように思う。宿泊先近くまで行くバス停の乗り場が全然見つからなくてイライラしてしまった。移動日はトラブルが起きやすい。
メキシコとお別れするのでタコスにもさよならを。タコスを構成するのは肉、トルティーヤ、野菜(玉ねぎやトマト)、香草(パクチーみたいなの)、ライムの5つ。うっかり野菜を乗せ忘れたり、ライムをかけ忘れたりすると「味に締まりがないな」と思う。5つ揃って初めて完璧に調和の取れた味になる。素人でもそれがわかるくらいなのだから、タコスってすごい料理だ。メキシコ最後のタコスもとびきり美味しかった。
11/19(日)
朝からキューバへ飛ぶ。空港に着いて早々、職員が制服を着ていないことに驚く。そしてまさかのドローン没収。手続きになんだかんだ1時間以上かかった。番号を書き写したり書類を書いたりするスピードがめちゃくちゃ遅い。イライラしても仕方ないのでひたすら心を沈めて待つ。Welcome to Cuba。
ハバナの街には本当にアメ車が走っていた。でも思ったより最新の車も多かった。アメリカとの国交回復の影響なんだろうか。
夜遅くに着いたというのに、ホテルがどこかわからずだいぶ焦った。ゴミだらけの街、路上に座り込む人々。ちょっとアフリカを彷彿とさせる。久しぶりに焦りが混ざった恐怖を感じた。(本当はキューバの治安はいいのだけど。)ホテルの部屋のカビの臭いが鼻につく。久しぶりに半袖で就寝。
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