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バイデンには執剣者《ソードホルダー》としての覚悟はあるのか。
※ このnoteには三体シリーズの一部ネタバレが含まれています
『核抑止力とはなんだったのか』
一連のロシアによるウクライナへの侵攻を目の当たりにして、同じように思った方も多いと思います。
いや正確にいえば、プーチンは自身の侵略行動に対する西側諸国の「反撃」を抑えるために核抑止力を行使していましたね。
ここで明らかになったのは、核抑止力の重要な構成要素として
「こいつなら本当にやりかねない」と相手国に思わせるだけの狂気を持った決定権者
が欠かせないということ。
相手方に「あいつには核のボタンは押せないな」と悟られた時点で、核抑止力は成り立たないのです。
実際のところ、当初よりアメリカ・バイデン大統領は「第三次世界大戦を引き起こすわけにはいかない」を公言し、核を撃つことはないと明らかにしていました。
これにより、アメリカの持つ核抑止力は無効化してしまったと考えられます。
✩
同じような局面を、最近ある小説で読みました。
三体 III 死神永生 のあるシーンです。
三体 II の最後で羅輯《ルオ・ジー》により確立された「暗黒森林理論」。これは三体人による地球侵略を抑える為の、この小説における「抑止力」であり、それを発動する為のボタンを羅輯は何十年も持ち続けてきました。
しかし、そのボタンを持つ者《執剣者》としての役目が、平和を愛する女性・程心《チェン・シン》に移譲されると同時に、これまで友好的だった三体人は一斉に「暗黒森林理論」構成施設への攻撃を開始します。
三体人は待っていたのです。
「いつ暗黒森林理論を発動させるか分からない羅輯」からそうでない者にボタンが移譲されることを。
✩
さて、核抑止力とは「あいつなら本当にやりかねない」と周囲に思わせるような「狂人」が核のボタンを持たない限り成り立たない、非常に決定権者に負担を強いるシステムであることがわかりました。
はたして、バイデンさんにその覚悟はあるのでしょうか。
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